黒い悪魔~巨大台風① | あ~やんのどりーむぱーてぃー

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わたしの見た夢を皆さんに紹介しています。どうぞ暇潰しに見てやってください(笑)

気象予報士「沖縄の東の海上を北上、3日後には鹿児島に上陸する模様です」


その台風は4月20日に沖縄の南で発生、沖縄沖に来た時にははっきり目が確認することが出来るほど発達していた。台風は真っ直ぐ九州を目指し、九州を縦断して日本海に抜けるものと誰もが思っていた。千葉に住む堺龍臣(さかいたつおみ)堺麻季(さかいまき)の夫婦もまた他人事のようにテレビを見ていた


麻季「あぁあ、これじゃ駄目か~」


龍臣「仕方ないだろ、人間は自然には勝てんからな。諦めろ」


2人はゴールデンウィークに新婚旅行で九州に行くつもりだった


麻季「じゃあせめて関西ぐらいまで」


龍臣「そうだな、それなら可能かもな」


と言いながら龍臣はホッとしていた。この新婚旅行、一切ホテルや宿には泊まらず車中泊で行く予定だった。九州までとなるとほぼ強行軍になる。夜も交代制で運転することになる。これはいいのだが、龍臣の身長は188ある。麻季は150なので、車の中で寝ることに対して苦にならない。龍臣が助手席で寝るにはかなり窮屈で体が休まることはない。それが関西までならお金も浮き、あわよくばどこかでゆっくりと休めると考えていた



龍臣「それじゃ買い物行くか」


基本車中泊なので(龍臣的解釈)大量の食糧が必要になる。着替えは数日ごとにコインランドリーで済ませばいいので、そんなにいらない。特に大量に買わなければならないのは水である。家には箱(2リットル)で5ケースある。それを持って行くとしても、もう少し欲しい。結局5ケース買い、10ケース持って行くことにした。それにカップラーメンもケースで買い、レトルト食品も買う



龍臣「これだけあればいいだろう」


麻季は荷台を見て満足そうに頷く


麻季「それじゃあ出発」


龍臣「おいおい嘘だろ」


麻季は運転席に座るとエンジンをかける。龍臣はあわてて助手席に乗った。龍臣がシートベルトをつけると車は勢いよく走り出した





つづく