実はこれが読みたくて仕方がなかった本

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著;マイクル・フリン
ジャンル:SF
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前々回に盛岡のジュンク堂に行った
時に買い込んで、なんだかんだ他の
を読んでいたために、今になってし
まったけれど、これが読みたい本の
ナンバー1だったもの。
大人版のETと言ってしまえば俗っ
ぽいし、是非紹介してみよう。
 時は1300年代、14世紀半ば
のドイツの片田舎。 ヨーロッパで
はペストが猛威を振るっていた頃の
お話。
小さなお城の領主様の統治する小さ
な村、キリスト教会と小作人、農奴
達が暮らすその場所に、あろうこと
か宇宙船が墜落。
中から出て来たのは表紙絵のような
半ば昆虫型・・観ようによっては、
教会の壁にあるガーゴイルのような
悪魔的造形の宇宙人。

 

 宇宙船なんか知らない、神だ悪魔だ、ペストは悪い風が運ぶのだ!と信じられた
 中世のドイツ・・・。
 キリスト教の教えをベースに(見かけは悪魔的な)異星人と質素な村人たちとの
 交流が開始されることになる。

 

 

 キチン質の身体で、顔も無く複眼ひとつ・・足はバッタのようで色は灰色。
 こんな異星人と森の中で遭遇し、あきらかに体液らしきものを吐き出し、
 傷ついて苦しんでいるように見えるそれに救いの手をだせますか?
 汝の敵を愛せよ・・じゃないけど、悪魔にすら施しをするものだと信じる村人達は
 必死になって彼らの面倒をみていくと言うのが前半。
 まだ、ここまでしか読んではいないけれど。
 かなり論理的な教会の神父さんがキーマンになって彼らとの意思疎通を。

 

 

 この話が良く出来ているのは、まだ全貌がわからないものの、現代から歴史統計学者が
 この「失われた村」の調査を行っていること。
 14世紀と現代を舞台にしたこの展開・・・どう帰結するのやら。
 面白い、やっぱり、面白い。
 これは久々のぱい印 オススメの一作。