以前の週末は、

僕が起きると

 

もう子供たちは朝食を食べ終えて

リビングで遊んでいました。

 

 

ベランダにはもう洗濯物が干してあって、

妻は食事の片付けをしながら

昼食の準備もしていました。

 

少し疲れたような表情にも見えたけど

子供たちには笑顔を向ける妻。

 

僕は、

楽しそうに遊ぶ子供達を見ながら、

 

コーヒーを淹れて、

朝ごはんを食べる。

 

これが、日常でした。

 

 

そんなある日、

妻がポツリと言ったんです。

 

「たまには、ゆっくり寝たいな〜」

 

笑顔で、おどけたような

雰囲気だったので、僕もこう返しました。

 

「あと、何年かしたら寝れるよ!

小学生になると、休みの日は自分たちで朝遊んでるって聞くし。」

 

そう答えました。

 

 

あの頃の僕は、

 

妻が言ったことに、

ちゃんと返事をしているつもりでした。

 

しっかり思いを汲んで

コミュニケーションをとっているつもりだった。

 

 

でも、

そのあと喧嘩をした時に

 

こんなことを言われたんです。

 

 

「私は、”今”がしんどいんだよ。」

 

 

僕はその「本当の意味」が

分かってなかった気が

今になってしています。

 

 

このあと、

妻は僕と目を合わせなくなっていきました。

 

だから、

僕は、家事を多くやってみたり、

妻も寝られるように週末に早く起きてみたりした。

 

でも、僕たち夫婦の関係は壊れたまま。

 

そこには、

僕が予想もしていなかった原因があったことに

後から気付かされました。

 

▶︎続きをこちらに書いています。

結婚する前、

妻も会社員として働いていました。

 

ある日、

 

仕事が終わった僕が妻に連絡すると、

「まだ会社にいる。」

と返ってきました。

 

珍しいなと思いました。

 

いつもなら、

とっくに帰っている時間でした。

 

 

「残業?」

 

と聞くと、

 

「うん、ちょっとね。」

 

と返ってきました。

 

 

その日は、

結局かなり遅くまで会社にいたと思います。

 

後で聞いたら、

同僚が仕事でミスをしたそうです。

 

その修正で、

一緒に妻が残っていた。

 

 

僕は、

「それって、君のミスじゃないんでしょ?」

と聞きました。

 

妻は、

「うん。」

と言いました。

 

 

「じゃあ、帰ってもよかったんじゃないの?」

 

そう聞くと、

妻は少し考えてから、

 

「でも、私もちゃんと確認してあげればよかったから。」

 

と言いました。

 

 

その同僚は、

妻より少し後に入った人だったそうです。

 

分からないことがあると、

妻に聞くことも多かった。

 

 

だから妻は、

 

「私も、もう少し丁寧に教えてあげればよかったんだよね。」

 

と言っていました。

 

 

僕は、

「いや、それはその人のミスでしょ。」

と言いました。

 

すると妻は、

「そうなんだけどね。」

と笑いました。

 

 

次の日も、

妻は普通に仕事へ行きました。

 

帰ってきたのは、

また少し遅い時間でした。

 

 

「今日も?」

 

と聞くと、

 

「昨日の続き。」

 

と言いました。

 

 

「大変だね。」

 

僕が言うと、

「まあ、仕方ないよ。」

と笑っていました。

 

当時の僕は、

そんな妻を見て、

責任感が強い人なんだな。

 

そう思っていました。

 

 

困っている人を放っておけない。

 

仕事も真面目。

 

人のミスだからといって、

知らん顔して帰ったりしない。

 

 

そういうところが、

妻のいいところなんだと思っていました。

 

 

それから何年も経って。

 

子どもが何かをこぼしたとき。

 

僕の探し物が見つからないとき。

 

 

妻が悪いわけでもないのに、

「ごめんね。」

と言っているのを聞くと、

 

なぜか、

あの頃の妻を思い出すことがあります。

 

 

「私も、ちゃんと

 確認してあげればよかった。」

 

 

あのときも妻は、

そう言っていました。

 

 

まだ、妻が僕と目も合わせてくれなくなった

答えは分かりません。

 

でも、もしかしたらこう言ったこと1つ1つが

どこかにつながっているような気がしています。

 

僕たち夫婦の壊れた原因は、

そこにあったのかもしれません。

 

▶︎僕たちが壊れた本当のワケ

最近、

妻を見ていて気づいたことがあります。

 

妻は、

よく「ごめん」と言います。

 

この前もそうでした。

 

夕飯を食べていたとき、

一番下の子が、

 

テーブルに置いてあった

麦茶を倒しました。

 

 

コップが倒れて、

麦茶がテーブルいっぱいに広がって。

 

子どもは、

「あっ。」

と言ったまま固まっていました。

 

 

妻はすぐに立ち上がりました。

 

台所から布巾を持ってきて、

テーブルを拭き始めました。

 

僕も近くにあったティッシュを取って、

床に垂れた麦茶を拭きました。

 

 

そのときです。

 

妻が、

「ごめんね。」

と言いました。

 

僕は、

「え?」

と聞き返しました。

 

 

「何が?」

 

「いや、麦茶。」

 

 

妻はそう言いながら、

まだテーブルを拭いていました。

 

 

「別にママがこぼしたんじゃないじゃん。」

 

そう言うと、

「うん。」

と答えました。

 

それで終わりました。

 

 

子どもにも、

「大丈夫だよ。今度から気をつけようね。」

と言っていました。

 

 

その日の夜。

 

今度は、

洗面所に子どもの服が落ちていました。

 

僕が拾って、

「これ、洗濯物?」

と妻に聞きました。

 

「あ、ごめん。」

また妻が言いました。

 

 

「いや、別に謝らなくていいけど。」

 

そう言うと、

「うん。」

また答えていました。

 

 

考えてみると、

こんなことはよくあります。

 

子どもが忘れ物をしたときも。

 

僕が探しているものが見つからないときも。

 

予定が少し狂ったときも。

 

 

何かあると、

 

妻の口から先に出てくるのは、

「ごめん。」でした。

 

 

僕は昔から、

それをあまり気にしていませんでした。

 

口癖みたいなものだと思っていたんです。

 

 

でも時々、

 

「何がごめんなの?」

 

と聞くことがありました。

 

そうすると妻は、

 

少し考えてから、

 

「……なんだろうね。」

 

と笑います。

 

 

今日も、

妻は何かに「ごめん」と言っていました。

 

僕がみていても、

妻が悪いことなんて、

何もなかったんですけどね。

 

 

こう言った何気ないことが、

最近、点と点が結ばれていくように、

感じています。

 

妻が、僕と話さなくなった理由って、

もしかしたら全部ここにつながっているのかもしれない。

 

まだまとまりきらないけれど、

思ったことを書いてみました。

 

▶︎こちらです。

妻と、

大きな喧嘩

をしたことがあります。

 

まだ子どもたちが小さかった頃です。

 

きっかけは、

本当に些細なことでした。

 

何を言ったのか、

正直、もう覚えていません。

 

僕が何かを言って、

妻が少し強い口調で返してきた。

 

僕も、

その言い方に腹が立って、

言い返しました。

 

いつもなら、

妻が「もういい」と言って終わることが多かったと思います。

 

でも、

その日は違いました。

 

 

「ナオキはいいよね。」

 

妻が言いました。

 

「何が?」

 

そう聞き返した僕に、

妻は一気に話し始めました。

 

 

「だって仕事に行けるじゃん。」

 

僕は、

その言葉に少しムッとしました。

 

遊びに行っているわけじゃない。

 

家族のために働いている。

 

だから、

「仕事だって大変なんだよ。」

そう返しました。

 

すると妻が、

「分かってるよ。」

と言いました。

 

 

「仕事が大変なのは分かってる。」

 

 

少し間を置いて、

 

「でも、私はどこに行けばいいの?」

 

と言いました。

 

 

僕は、

何も答えられませんでした。

 

 

「朝起きたら、ご飯作って。」

 

「食べさせたら片付けて。」

 

「洗濯したら、また次の洗濯物が出て。」

 

 

妻は、

止まりませんでした。

 

 

「休みの日だって、子どもは休みじゃないじゃん。」

 

「朝から起きるし。」

 

「家にいたら騒ぐから、公園とか連れて行って。」

 

「帰ってきたらお昼ご飯で。」

 

「食べたらまた片付けて。」

 

「お風呂入れて。」

 

「寝かせて。」

 

「寝たと思ったら、次の日の準備して。」

 

 

僕は、

黙って聞いていました。

 

 

「洗濯だってさ。」

 

妻は言いました。

 

 

「毎日やっても、毎日出るんだよ。」

 

「今日全部終わらせても、明日になったらまたあるの。」

 

「ご飯だってそう。」

 

「今日作っても、明日になったらまた作るの。」

 

 

そのとき、

妻の声が少し震えていました。

 

 

「終わらないんだよ。」

 

 

その言葉だけ、

今でもよく覚えています。

 

僕は、

「だったら、たまにはやらなくてもいいじゃん。」

と言いました。

 

妻は、

すぐに言い返しました。

 

 

「じゃあ誰がやるの?」

 

「一日やらなかったら、その分明日に残るだけじゃん。」

 

 

そして、

 

「私がやらないと、家が回らないでしょ?」

 

と言いました。

 

 

僕は、

何も言えませんでした。

 

妻は泣いていました。

 

あんなふうに、

一気にいろんなことを言う妻を、

僕はほとんど見たことがありませんでした。

 

僕も腹が立っていたはずなのに、

 

途中から、

何を言い返したらいいのか分からなくなっていました。

 

 

その日は、

そのまま寝ました。

 

次の日の朝。

 

キッチンへ行くと、

妻はもう起きていました。

 

朝ごはんを作っていました。

 

洗濯機も回っていました。

 

子どもたちの水筒も、

いつもの場所に並んでいました。

 

僕を見ると、

妻は少し気まずそうな顔をしました。

 

 

そして、

「昨日はごめんね。」

と言いました。

 

僕も、

「いや、俺もごめん。」

と答えました。

 

 

それで、

昨日の喧嘩の話は終わりました。

 

妻は子どもたちを起こして、

 

朝ごはんを食べさせて。

 

食器を片付けて。

 

洗濯物を干して。

 

着替えさせて。

 

 

また、

いつもの一日を始めました。

 

 

昨日あれだけ、

「終わらないんだよ。」

と言っていたのに。

 

次の日には、

 

妻はまた、

その終わらないものを、

ひとつずつ片付けていました。

 

 

あの日妻が抑えきれなかったのは怒りじゃなくて、

何か別のものだった気がしています。

 

▶︎妻が抱えていたモノとは

結婚する前、

 

友人たちと何人かで
BBQに行ったことがあります。

 

買い出しをするために、

みんなでスーパーに寄りました。

 

「肉、何がいい?」

 

「焼きそばいる?」

 

「飲み物どうする?」

 

カゴを囲みながら、

みんな好き勝手に言っていました。

 

 

その中で妻は、

ずっとニコニコ笑っていました。

 

誰かが、

 

「何食べたい?」

 

と聞くと、

 

「私はなんでもいいよ。」

 

と言う。

 

 

「飲み物は?」

 

と聞かれると、

 

「みんなは何飲むの?」

 

と聞き返す。

 

 

「肉と海鮮、どっち多めにする?」

 

と聞かれても、

 

「○○ちゃんは?」

 

と、隣にいた友達に聞いていました。

 

 

そのときの僕は、

特に気にしていませんでした。

 

むしろ、

妻はこういうところがいいな、

と思っていた気がします。

 

 

誰かと意見がぶつかることもない。

 

いつもニコニコしている。

 

みんなが楽しそうなら、

妻も楽しそうでした。

 

 

BBQが始まってからもそうでした。

 

焼けた肉を、

「これ食べる?」

と人に渡して。

 

飲み物がなくなった人がいたら、

「取ってこようか?」

と立ち上がる。

 

 

誰かが座る場所を探していたら、

少し横にずれる。

 

「本当に気が利くよね。」

 

なんて言われながら、

 

ずっと、

楽しそうに笑っていました。

 

 

途中で僕が、

「ちゃんと食べてる?」

と聞いたことがあります。

 

妻は、

「食べてるよ。」

と笑いました。

 

「これ食べる?」

皿に残っていた肉を渡そうとすると、

 

「私は大丈夫。ナオキ食べなよ。」

と言いました。

 

 

そのあと、

誰かが焼いた肉を一枚もらって、

美味しそうに食べていました。

 

帰りの車でも、

妻は楽しそうでした。

 

 

「今日、楽しかったね。」

と言っていました。

 

僕も、

「楽しかったね。」

と答えました。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

それから何年も経って。

 

家族で出かけるとき、

子どもたちに

 

「どこ行きたい?」

 

と聞いている妻を見ていると、

 

あの日のことを思い出します。

 

 

「みんなは?」

 

「○○ちゃんは?」

 

「私は大丈夫。」

 

 

結婚するずっと前から、

妻は同じことを言っていました。

 

 

僕はそれを、

人に合わせられる、

優しい人なんだと思っていました。

 

妻は、こう言う性格なんだな、と思っていました。

 

でも、色々と思い返していくと

これは性格なのかな?って違和感を感じるようになりました。

 

僕たちが壊れた原因も、

実はここにあるのかもしれないって思うようになったんです。

 

 

▶︎妻が話してくれなくなった本当の原因

数年前。

とある休日の朝でした。

 

珍しく、
その日は何も予定がありませんでした。

 

僕も仕事は休み。

 

子どもたちの習い事もない。

 

 

朝ごはんを食べながら、

 

「今日どうする?」

 

という話になりました。

 

 

妻が子どもたちに聞きます。

 

「どこか行きたいところある?」

 

一番上の子は、

「ゲームセンター。」

 

真ん中の子は、

「公園がいい。」

 

一番下は、

「アイス食べたい。」

 

見事にバラバラでした。

 

 

妻は笑いながら、

 

「じゃあ、公園行って、そのあとアイス食べる?」

 

と言いました。

 

 

子どもたちは、

「行く!」

と喜んでいました。

 

僕は、

「いいんじゃない?」

と答えました。

 

それで話がまとまりかけたとき、

ふと思いました。

 

 

「ママは?」

 

妻が、

 

「え?」

 

と僕を見ました。

 

 

「行きたいところないの?」

 

そう聞くと、

妻は少し考えていました。

 

 

でも、

 

「私はどこでもいいよ。」

 

と言いました。

 

 

「なんかあるでしょ。」

「うーん。」

 

少し考えて、

 

「みんなが楽しいところでいいよ。」

 

やっぱり、

それだけでした。

 

 

結局その日は、

公園へ行きました。

 

子どもたちが遊んでいる間、

僕と妻はベンチに座っていました。

 

「本当に行きたいところなかったの?」

 

もう一度聞いてみました。

 

 

妻は笑って、

 

「別にないよ。」

 

と言いました。

 

 

それから少しして、

 

「だって、ナオキは平日ずっと仕事してるじゃん。」

 

と言いました。

 

「せっかくの休みなんだから、ゆっくりしたいでしょ。」

 

 

僕は、

「まあね。」

と答えました。

 

 

「子どもたちも休みの日くらい遊びたいだろうし。」

 

 

そう言って、

妻はまた子どもたちを見ていました。

 

 

「じゃあ、ママの休みは?」

 

なんとなく聞いてみました。

 

妻は少し笑って、

「私は毎日家にいるから。」

と言いました。

 

 

そのときは、

僕もそれ以上何も言いませんでした。

 

帰りにアイスを買って、

子どもたちは嬉しそうに食べていました。

 

 

「ママは何味にする?」

 

一番上の子が聞くと、

 

「ママはいいよ。」

 

妻はそう言いました。

 

 

でも子どもが、

 

「一口あげる。」

 

と言うと、

 

「ほんと?ありがとう。」

 

と嬉しそうに食べていました。

 

 

家族が行きたいところを聞く妻は、

何度も見てきました。

 

僕が何を食べたいか。

 

子どもたちがどこへ行きたいか。

 

何が欲しいか。

 

 

妻は、

よく聞いていました。

 

でも、

妻が何をしたいのか。

 

僕は、

あまり聞いた記憶がありません。

 

というより。

 

 

聞いてもいつも、

 

「私は大丈夫。」

 

「どこでもいいよ。」

 

「みんながいいなら、それでいいよ。」

 

そんな答えだった気がします。

 

 

だから僕も、

いつの間にか、

聞かなくなっていました。

 

 

専業主婦だから、遠慮しているんじゃない?

そう誰かに言われたこともあります。

 

それもあるかもしれない。

 

でも、いろんな出来事を思い出すたびに、

違和感を感じて。

 

まだうまく言葉にできないけど、

僕たちの関係がおかしくなった原因に

つながる気がしています。

 

つたない言葉ですが、

続きを書いてみました。

 

▶︎こちらの記事です。

 

 

妻が、

 

子どもの頃の話

 

をしてくれたことがあります。

 

まだ僕たちが結婚する前だったと思います。

 

何の話からそうなったのかは、

もう覚えていません。

 

 

ただ、

妻が小学生の頃、

 

仲の良かった友達に、

悪口を言われたことがあったそうです。

 

 

昨日まで、

普通に一緒に遊んでいた子でした。

 

でもある日、

自分のいないところで、

その子が自分の悪口を言っていることを知った。

 

 

「何て言われたの?」

 

僕が聞くと、

 

「忘れちゃった。」

 

妻は笑っていました。

 

「でも、結構ショックだったんだよね。」

 

そう言って、

また笑いました。

 

 

次の日も、

妻は普通に学校へ行ったそうです。

 

その友達とも、

普通に話したと言っていました。

 

 

「気まずくなかった?」

 

と聞くと、

 

「気まずかったよ。」

 

と言いました。

 

「じゃあ、なんで普通に話したの?」

 

そう聞いたら、

少し考えてから、

 

「なんでだろうね。」

 

と笑っていました。

 

 

それから妻は、

教室に入ると、

周りの子の顔をよく見るようになったそうです。

 

今日は誰と誰が仲良さそうなのか。

 

誰か機嫌が悪くないか。

 

自分が何か変なことを言っていないか。

 

 

そんなことを、

気にするようになった。

 

妻は、

その話も笑いながらしていました。

 

 

「だから私、

    昔からこうなんだよね。」

 

 

明るくして。

 

みんなに合わせて。

 

困っている子がいたら声をかけて。

 

「そうしてたら、嫌われないかなって。」

 

妻はそう言って、

また笑いました。

 

 

その頃の僕は、

その話を聞いて、

 

「子どもの頃って、そういうことあるよね。」

 

たぶん、

そんなことを言ったと思います。

 

 

それ以上、

何かを聞いた記憶はありません。

 

 

でも最近、

こうやってブログを書いて

 

妻のことを思い返していると、

なぜかあの話を思い出します。

 

 

もう何十年も前の、

小さな教室の話です。

 

今の妻とは、

何の関係もないはずなのに。

 

なぜか、

何度も思い出すんです。

 

 

実は、こういったことがもしかしたら

僕たち夫婦の関係が壊れたことにも

関係あるんじゃない方と思っています。

 

はっきりとはわかりませんが、

そう思えた理由と出来事をシェアします。

 

▶︎こちらです。

妻は、

僕とほとんど話さなくなってからも、

 

「大丈夫。」

 

とは言っていました。

 

 

ある日の夕方。

 

僕が仕事から帰ると、

妻はキッチンに立っていました。

 

 

夕飯を作りながら、

隣では一番下の子が、

 

「ママ、ママ。」

 

と何度も呼んでいました。

 

 

上の子は、

明日の学校で使うものが見つからないと言っている。

 

もう一人は、

宿題を見てほしいと言っている。

 

妻はフライパンを火にかけたまま、

一度手を洗って、

子どものところへ行きました。

 

しばらくして戻ってくると、

また夕飯を作り始める。

 

 

僕は、

その後ろ姿を見ていました。

 

「なんか手伝おうか?」

 

そう聞きました。

 

 

妻は振り返らずに、

 

「大丈夫。」

 

と言いました。

 

 

僕は、

「そっか。」

と答えました。

 

大丈夫と言われたから、

大丈夫なんだと思ったんです。

 

 

でも、

妻をよく見るようになってから、

少し気になることがありました。

 

 

妻の「大丈夫」は、

本当にいろんなところで出てきます。

 

僕が帰るのが遅くなりそうな日も、

「大丈夫。」

 

子どもの予定が重なっている日も、

「大丈夫。」

 

体調が悪そうに見えて、

「今日、しんどい?」

 

と聞いたときも、

「大丈夫。」

 

その日も、

結局僕はリビングにいました。

 

 

しばらくすると、

「ご飯できたよ。」

と妻が言いました。

 

テーブルには、

僕の分までいつも通り並んでいました。

 

食べ終わって、

食器をキッチンへ持っていくと、

妻はまだ立っていました。

 

さっきまで夕飯を作っていた場所で、

今度は食器を洗っていました。

 

「本当に大丈夫?」

 

なぜか、

もう一度聞きました。

 

 

妻は少しだけこっちを見て、

「うん、大丈夫。」

と言いました。

 

僕は、

その言葉を聞きながら、

少しだけ分からなくなりました。

 

妻の言う「大丈夫」って、

何なんだろう。

 

 

頑張り屋なんだ。

完璧主義なのかも。

 

そうやって思った時もありましたが、

どうしても違和感が残ります。

 

 

妻が、1人で頑張り続けるワケと

僕たち夫婦が壊れた本当の理由を

僕なりに考えています。

 

▶︎僕が感じた疑問。

妻が話さなくなってから。

 

僕はずっと考えていました。

 

 

僕が悪かったんだ。

 

もっと早く帰ればよかったのかな。

 

もっと家事を手伝えばよかったのかな。

 

もっと話を聞けばよかったのかな。

 

 

そう思って、

できることはやりました。

 

 

でも、

何も変わりませんでした。

 

 

妻は相変わらず、

静かなままでした。

 

 

だから今度は、

妻のことを考え始めました。

 

 

家事が大変なんだろうか。

 

育児なんだろうか。

 

夫婦関係なんだろうか。

 

 

でも、

妻を見ていると、

どうしても説明がつかないことがありました。

 

 

子どもたちには笑う。

 

ママ友とも普通に話している。

 

家事もきちんとやる。

 

僕だけを避けている、

という感じでもありませんでした。

 

 

むしろ、

妻は僕に迷惑をかけないようにしているようにも見えました。

 

 

だから、

分からなくなったんです。

 

 

僕が原因なのか。

 

家事なのか。

 

育児なのか。

 

それとも、

全部違うのか。

 

 

そんなある日。

 

偶然、一つのメルマガを読みました。

 

そこには、

「頑張りすぎる人」

のことが書かれていました。

 

読み進めるうちに、

何度も妻の顔が浮かびました。

 

 

「もしかして……。」

 

初めてそう思いました。

 

 

僕は今まで、

 

妻が苦しんでいる理由を、

ずっと勘違いしていたのかもしれない。

 

 

そのメルマガには、

僕が今まで一度も

考えたことのない視点が書かれていました。

 

 

夫婦関係でもない。

家事育児でもない。

 

もっと前から、

もっと深いところで、

人を苦しめ続けるものがあること。

 

 

そして、

その苦しさに、

本人ですら気づいていないことがあること。

 

 

僕はその時、

 

初めて妻のことを、

少しだけ理解できた気がしました。

 

 

もしあなたが、

この物語を読んで、

 

「うちと似ている。」

 

そう感じたなら。

 

 

もしかしたら、

 

あなた自身にも、

同じことが起きているのかもしれません。

 

詳しくは、こちらの記事で書いています。

 

▶ 夫婦が壊れた理由

妻と目が合わなくなってから、

妻をよく見るようになりました。

 

 

朝、

何時に起きるんだろう。

 

夜、

何時に寝るんだろう。

 

子どもたちと、

どんな話をしているんだろう。

 

一日を、

どう過ごしているんだろう。

 

 

初めて、

そんなことを考えるようになりました。

 

 

見れば見るほど、

不思議でした。

 

妻はずっと

動いていたんです。

 

むしろ、

休んでいるところを見たことがありませんでした。

 

 

子どもたちが寝れば、

翌日の準備。

 

朝になれば、

また一日が始まる。

 

毎日、

同じことを繰り返していました。

 

 

それなのに、

妻は何も言いませんでした。

 

愚痴も言わない。

 

文句も言わない。

 

誰かの悪口も言わない。

 

 

ただ、

静かでした。

 

 

僕は考えました。

 

 

家事が大変なんだろうか。

育児が大変なんだろうか。

 

 

それとも、

僕の帰りが遅いからなんだろうか。

 

 

でも、

どれもしっくりきませんでした。

 

 

家事を手伝っても。

 

休める時間を作ろうとしても。

 

妻の表情は変わりませんでした。

 

 

だから僕は、

初めて思ったんです。

 

 

もしかしたら、

 

僕は最初から、

問題そのものを勘違いしていたんじゃないか。

 

そんな気がしました。

 

 

でも、

その時の僕には、

 

何を勘違いしているのかさえ、

分かりませんでした。