下世話な話で申し訳ない。

あらかじめ、冒頭にてお詫び申し上げます。



後輩達と飯を食いに行った帰り。

みんなと別れ、一人会社へと戻る途中の出来事だった。


急に、もよおしだしたわけである。


大きい方を。


奴の力はとても強く、

一刻もはやく俺は世に出たいんだ。

という意思すら感じ取れるほど、ボクのおしりをこじ開けようともがいている。


もちろんボクだって、はいそうですか。とはいかない。

全神経をおしりに集中させて、奴の突破を阻止することにした。


ボクと、ウ○コとの壮絶なる攻防戦がここに幕を開けた。

会社のトイレまで、残り700mほど。

ファイティングロードのスタートを切った。


奴は一歩も引こうとはしない。

地面に足がつく、その衝撃すら奴に加勢している。


もう奴の頭が出掛かっている。

「こんにちはっ」って言っている。

サラリーマンが暖簾をくぐって、「やってる?」って言っている。

そんな感じ。


姉さん事件です。


これは、ヤバイ。


最悪の事態が頭をよぎった。

いかん、それだけは絶対に阻止しないと。

阻止しないと。


ここでボクも気合が入った。

ありったけのお尻の筋肉を内側へと締め上げた。


ここまでくると、もう普通には歩いていられない。

ロボットみたいになっている。


ロボットと化したボクの前に忌まわしい障害が現れた。


赤信号。


今すぐボクの頭にパトランプをつけてくれ。

心底そう思った。

モジモジしながら、信号を待つ。

赤信号がこんなにも長く感じたことはない。

歩行者用信号機の中にいる あの紳士にすら怒りがこみ上げた。


信号を渡り終えて気づいた事があった。

こんな状況下でも顔は冷静を装っているということだった。

おすましさんの顔をしている。

自分の顔ぐらい、どんな表情をしているかぐらいわかる。

完全におすましさんの顔をしていた。


これが、理性か・・・


まだいける。

この瞬間、ボクは勝利を確信した。


勝った。


残り50mくらいを逃げ切り、見事会社のトイレに駆け込んだ。

無事に奴をリリースすることに成功。


言い表すなら、安堵と歓喜。

そうゆうことだろう。


深く息を吐き、

ウォシュレットのボタンを押した。


「熱っ!!」


熱湯かと思った。

予想外に熱いお湯が噴射された。

一瞬、やけどしたとすら思った。


なんなんだよ。


この10分間くらいのちょっとしたやりとりは・・・


なんなんだよ。