誰もいない、ガランとした待ち合い室で一人心細く待っていた。
すると、事務の人が来てくれた。
入院手続きだ。

「paingtonさんのご家族が インフルエンザとか感染症に最近なったことは?」
「あります…」

事務真の顔が曇る。

「えっと、私が脳梗塞になった直前です…」
「今週ですか?」
「いえ、最初の脳梗塞です…」

事務員の表情がはてな?となった。

「あ、半年前ですか?!」
「はい…」

何しろ、家族と会ったのは半年間の入院で2回だけ。
私には、家族の情報がアップデートされていない。
なんとも恥ずかしい。
半年前のインフルエンザなんて入院に関係ないだろうが。


「お部屋なんですけど…有料のお部屋か無料のお部屋、どちらがご希望ですか?」
「無料です」

これは即答だ。
何しろお金がない。

「実は脳神経内科の病棟が満床で…」

え?!
個室なの?!
リハビリ入院なら、いつ退院出来るか分からないのに、部屋代に何万円も払えない…
入院やめようか…

私の悩む表情を見て、少し部屋を探しますと事務員は戻っていった。

すると、先ほど診察してくれた明るくハキハキした先生が診察室から出てきた。



「paingtonさん、部屋決まりましたか? 」

相変わらずのニコニコ笑顔で尋ねてくる。
そこで満床と伝えると

「え?満床?!じゃあ、通院にしますか?いやね、入院しなくても検査は出来ちゃうから!」

え?!
いや、リハビリ入院じゃないのか…?


この先生はやはり入院不要論者だった。

「検査は今日やるだけやります!だから、もう一度結果を聞きに来てもらえますか?」

リハビリ入院はどこに消えたのだろうか…

「まあ、今夜急変したら救急車呼んでください!」

え?救急車…?!
急変って…
また、あの救急医のところへ行くのか?!
それは困る…

「先生、実は...昨日、こんなことがありまして…」


救急医の言葉を即座に否定した。

「でも、二度と来るなと言われました…」
「問題ないですよ!あ、もしかしたら、救急には行きづらい?」
「はい…今回入院のつもりで来させていただいたんです…」

先生は腕を組んで少し考え、

「部屋、どうにかならないのかな…別に脳神経じゃなくても…」

この先生、こういうところは親切だった。
ぶつくさ言いながら、事務室へ行った。

ガランとした待ち合い室…
一人占めしていた。

退院してからのバタバタ…
救急搬送、再梗塞…
そして救急医とのトラブル…
早く解決したかった。
早くゆっくりしたかった。

しばらくすると事務員が戻ってきて

「お部屋が決まりました。看護師が迎えに来ますから、もう少しお待ちくださいね」

ようやくホッとした。
あの救急医に鉢合わせするという気がかりが完全に消えた。

結局のところ、あの救急医とのトラブルが一番のストレスになっていたのかもしれない。

それにしても、この2日間、色んなことが連続して起こり、もう疲れ果てた。




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