茨城県境町一家殺傷事件考4 日本人ならば | 人はパンのみにて生くる者に非ず 人生はジャム。バターで決まり、レヴァーのようにペイストだ。
犯人が外国人である可能性が比較的高いように思うが、日本人である場合。色々と材料はある。凶器の他に催涙スプレーを持ち込んでいること。その他、スリッパを使用する等、行動に準備・慎重性が認められること。小学生の子供については、兄に対しては手足切り付け、妹に対しては催涙スプレーを噴射、殺意は感ぜられないこと。犯行には時間が掛かっていること、被害者(妻)の通報を許している。

以上の材料を鑑みるに、やはりある程度年齢のいった人間と云うことを思い浮かべるものである。70代であっても決して驚かない。高齢者なら重装備で犯行に向かうであろう。相手は中年男女2人である。子供もいる(長女の存在を認識していたかは微妙だが)。多勢に無勢、自身の体力・体格をよく自覚した上での犯行に映る。子供を助けている点も高齢者を想起させる。準備の割には、行動が緩慢である点も高齢者を想起させる。

但し以上の点は、犯人が未成年者である場合にも考えられることである。大人に対して殺意を向ける未成年者は、子供には「寛大」な傾向があるように思われる。未成年者だから、犯行後に邸内を訳もなく半ば放心状態でうろうろして特に目的もなく子供部屋に立ち寄ったとも考えられる。犯行後の無計画性に比して、犯行前の準備性は感ぜられるものだが、逆に未成年者だからこそマニアックに犯行計画を立て、準備を重ねることを考えねばならない。未成年者は「実験」が好きなものだ。周辺で動物虐待事件が起きていたかどうかがキーとなってくるものでもある。何から何まで粗野、未熟であるとは限らない。この事件の両極端性、これは犯人像からも窺えるところである。