【ご存知でした？】飼いたい犬と、飼える犬

こんにちは！

ぶー子です♫

いつもブログを読んでいただき、
ありがとうございます(^^)

さて、

あなたは、どうやって、
あなたの愛犬を選びましたか？

もともと、
その犬種を飼いたかったから？

ペットショップで一目惚れしたから？

映画やドラマにその犬種が出てたから？

きっと、
愛犬を選んだ理由は、
飼い主さんによってそれぞれでしょう。

そして、
これから愛犬と暮らしたい、
二頭目、三頭目を迎えたい、
と思っておられる方は多いでしょう。

そういう思いがあると、
こんな犬種がいい、という希望はどの飼い主さんも持っているものです。

しかし、
とても残念なことに、
「飼いたい犬種」と「飼える犬種」は違うものです。

飼いたい犬種が、
実際に飼える犬種とは限りません。

これを無視してしまいますと、
愛犬の成長とともに
後悔する飼い主が出てきてしまいます。

私が勤めている
動物病院でも、こんな事がありました。

ある家族が、ダルメシアンを飼い始めました。

飼い主さんのお話をよく聞くと、
子供が「１０１匹ワンちゃん」の映画を見て、
賢いダルメシアンが欲しい！となり、
飼うことになったそうです。

この飼い主さんのダルメシアンのイメージは、
この映画のままでした。

「お利口で、飼い主の言うことを良く聞く犬」

この家族は
小さなお子様が２人、両親は共働き、という家族構成です。

さて、
ダルメシアンを迎い入れたこの家族。

どんなことが起きたか、考えられますか？

まず、日中は誰も家にいません。

子犬は、１日に３～４回食が基本になります。

しかし、共働きなので、お昼にご飯を与えることができず、
子犬の頃から１日２回食になってしまいました。

この結果、１回の食べる量が多くなり、
消化がうまくできず、

下痢を何度もしてしまい、
しょっちゅう動物病院に通うことになってしまいました。

そして、飼い主さんがこう言いました。

「犬って、こんなにお金がかかるものなの？
　この犬が下痢なんかするからよ。。。」

さらに、
子犬だからと言っても、ダルメシアンは
生後５ヶ月にもなると１０kgにもなり、
成長と共に、運動が必要になります。

しかし、この家族は共働きで、
小さなお子様もいます。

そんなに、犬に時間をかけることができません。

お散歩も夜の１日１回になってしまったようです。

これでは、
さすがにこのダルメシアンちゃんも、
ストレスになってしまいます。

その結果、ダルメシアンちゃんは、
お家の中で遊ぼうとしますが、
遊ぼうとする度、「うるさい！」と怒られ、
遊ぶこともできず、どんどんストレスはたまっていく一方。

そのストレスを解消するために、
イタズラをするようになってしまい、
お家の中では飼えない、と判断され、
外に出されてしまいます。

そして、
外で飼うことになったダルメシアンは、
今までは、室内で家族といっしょだったのに、
突然外に出されてしまい、
寂しくて「ワンワン！」と吠えて家族を呼ぶようになり、
一晩中、吠え続けることが毎晩のように続きました。

この状態に耐えきれなくなった飼い主さんは、
このダルメシアンちゃんを病院に連れてきて、
私たちにこう言いました。

「ダルメシアンは、映画に出ていた犬のように利口な犬種じゃなかったの？
　なんでこの犬は、こんなにバカなんですか？」

何も答えることができませんでした。

映画や、テレビに、
今ではたくさんの犬が出ています。

そこからのイメージで、
この犬種は飼いやすく、
賢いなどのイメージを持ったまま
犬を衝動買いしてしまうと、
このような悲劇が生まれてしまいます。

もし、この家族が、
映画の中でステキな犬だったから、

などというお祖末な動機だけで
ダルメシアンを迎えなかったら、こんなことは起きないはずです。

また、犬を売るときに、
何かしらの説明があれば、
もしかしたら違う犬種を飼っていて、もう少し上手くいったかもしれません。

飼いたい犬が、飼える犬ではありません。

自分の家には、
どんな犬種が向いているのか、
よく考えてから飼うべきですし、
しっかり説明してから、売るものです。

このような理由で、
捨てられてしまう犬は、とても多いのです。

飼いやすいって言ってたから飼ったのに。

テレビでお利口にしてたから飼ったのに。

吠える犬なんて聞いてない。

思っていたのと違うから。

身勝手な理由で、
命が簡単に捨てられてしまうなんて。

おかしい話です。

本気で犬を飼いたいと思えば、
自然と犬について調べますし、いろんな人に話も聞くはずです。

簡単に命が飼えてしまう。

犬の良いところだけしか、テレビで放送されない。

衝動買いで、犬が飼えてしまう。

飼いたいと思う犬種が、
実際に飼える犬種とは限りません。

自分に飼える犬は何なのか、
このことをよく考えて愛犬選びをし、
そのときに飼い主と愛犬の縁がピシッと繋がれば、
きっと素晴らしいパートナーに巡り合えるはずです。

愛犬は、
私たちのかけがえのないパートナードッグに、
そして私たちは、
愛犬にとって、すばらしいベストペアレンツになりたいものです。

そうなれればきっと、
私たち人間は、
愛犬たちから言葉では説明できないほどの、
温かくて優しくて、

安らぎに満ちた、
「心」というすばらしい恩恵を受けることができるはずです。

どうか、周りに、
愛犬を飼おうと思っている方がいましたら、
一言説明してあげてください。

そして、愛犬のことを、
これからももっともっと知ってください。

犬は、私たちとは異なる生き物です。

そして、
犬は飼い主の傍で幸せになる権利があります。

もう一度このことを再認識し、
そして、
愛犬の気持ちに寄り添ってあげてください。

私たちは、犬を選ぶことができますが、
犬は飼い主を選ぶことができません。

それでも、犬は、
どんな飼い主であれ、その人に忠誠を尽くします。

犬を幸せにするのも、不幸にするのも、
飼い主次第。

そして、
命を無駄にするのも、
大切にするのも飼い主次第なのです。

お願いです。
どうか、忘れないでください。