「ビール・ストリートの恋人たち」を観てきました。
バリー・ジェンキンス監督による、ジェームズ・ボールドウィンの小説の映画化作品。
1970年代のニューヨークのハーレムを舞台に、黒人女性のティッシュ(キキ・レイン)と、その恋人で白人警官との諍ひが原因で身に覚えのない強姦罪で投獄されたファニー(ステファン・ジェームス)らの物語。
幼なじみだつた2人がやがて結ばれる。部屋探しに苦労もするが、
親切なユダヤ人家主に巡り合つたり、つけの効くレストラン、顔なじみの食料品店…そんな日常生活が、ファニーが白人警官のベルに目を付けられたことから暗転。あるレイプ事件の犯人としてファニーが逮捕される。ティッシュやその家族が、懸命に奔走したり弁護士に掛け合ふが、投獄されたまま。そして、ガラス越し・インターホンでのティッシュとファニーの面会。
黒人への偏見や投獄、そのやうな不条理な状況に置かれながらも、
ひたむきに生き、そして心を通はせる2人とその家族や友人たち。
非条理への怒りや戦ひ、その一方での互ひを思ふ心が描かれる。