【シネマ】苦い銭 | お気楽りーまんの気まぐれブログ

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苦い銭を観てきました。

 

中国の東海岸、浙江省湖州の縫製工場の「農民工」のドキュメンタリー作品。

雲南省からバスと列車を延々と乗り続けて湖州に向かふ15歳の

少女、酒浸りになつて同僚にちよつかいを出す45歳の男、ノルマを

こなせず解雇されてしまふ青年、カメラの前でも夫に延々と罵倒され

暴力を振るはれる女性、金欲しさにマルチ商法に手を出さうとする人、

衣類の袋詰めを懸命に覚えたり、手際よくミシンを動かす人たち…。

家族と離れて相部屋の共同住宅に住み、1日12時間労働は当たり前の毎日。

 

TVでもよく出る北京や上海とはまつたく違ふ、「1元」(約17円)に一喜一憂する人たちが描かれる。そして、浙江省では日本の100円ショップの商品の多くを作る工場もあるらしく、低価格の商品がどのやうに作られてゐるのか、日本とのつながりについても考へさせられる。


ワン・ビン監督の作品を観るのは初めてだつたけど、取材対象者から話しかけられる場面もあつたり、カメラを意識してゐるとはとても思へないけんかのシーン、本音がむき出しで出るシーンなどカメラとの距離の近さを感じさせる。