TBS株をめぐる動きでは、阪神電鉄株と異なり村上ファンドの動向は理解しやすい。
半年と少し前に、ライブドア社とフジテレビが、ニッポン放送株をめぐってつばぜり合いを演じていた時と同じ動きをする。
TBSと楽天が敵対的な関係になれば、両者を天秤にかけ
友好的な関係を維持するならば、高値で市場で売り抜ける。
村上氏はファンドとしての本業をTBS株に関しては行うだけであろう。
一方楽天はどうか?
先の記者会見は、言葉こそ丁寧であるが、まるで「恫喝」そのもの
三木谷氏の経営は、堅実だと言われる。
その三木谷氏が、株数という「恫喝」を行った背景は何なのか?
今後の狙いは?
いくつかのファクターを検証してみる。
①堅実経営ならば、株数という恫喝は行わないはず
今回の楽天の動きで、一番理解できない点はココである。
楽天もTBSも業務提携話を進めていることを認めている。
その最中に、なぜ「恫喝」を行ったのか、或いは行わなければならなかったのか?
これは、業務提携の進捗具合に、お互いの認識のズレがあったのだろう。
そして、三木谷氏は、ココで恫喝を行っても、業務提携の枠組みは壊れないと見て恫喝に踏み切ったのであろう。
この推測では、三木谷氏はあくまでも「恫喝」すら計算している事になる。
②恫喝された側の論理
一方、TBSの井上社長は、不快感を示しながらも業務提携話は壊さないと述べている。
しかし、楽天の思惑通りではないとクギを刺すことは忘れなかった。
三木谷氏の思惑では、「提携話の枠組みは壊れない」はずであるが、2割程度壊れる可能性をはらんできた。
③恫喝という経営手法
今回のTBSとの業務提携は、何らかの形で行われるであろう。
しかし、恫喝という経営手法は、三木谷氏の今までの手法に似合わない。
私は、似合わない手段を用いたこの一点が、楽天の迷走の始まりと考えている。
恫喝という経営手法は、一度用いると麻薬のような効果を発揮する。
そして、それが上手くいけば尚更その麻薬は手放せなくなる。
堅実という手法とは程遠い荒っぽい手法なのである。
④楽天は生き残れるのか?
恫喝を行った背景は、楽天の生き残りがかかっているという事で理解してよかろう。
資本主義の単純な論理であるが、競争から寡占、そして独占へと移り行くプロセスを間近で見ていると思えばよい。
そう、生き残れるのは最後は1つだけ。
相手を追い越す、追い抜くという成長の論理であれば、恫喝手法は必要ない。
成長の論理から、寡占・独占体制へ移行する時期に来ていると見るべきであろう。
これは、様々な場面で同じことが言える。
この国は、勝ち残る企業・個人には優しいが、一度転落するとその冷たさは想像以上のものとなる。
そして、上昇のスピードが早ければ転落のスピードも早い。
「勝ち組」とは、実は巨大な負け組み予備軍であり、この国は「負け組」を作り続けることで経済の底支えをする構造を選んでいる。
自己が勝ち残れると信じるなら、その施策を支持するのも良かろう。
私は、この国という巨大な詐欺にあったような身だから、とてもそのようなものは信じられないが・・・
話を戻そう・・・
恫喝という手法が麻薬のように楽天の身を蝕むかもしれない。
その意味で、この恫喝は明らかに楽天の迷走始まりとなる。
⑤まったく別の見方
これは、村上ファンドがオリックスのダミーとして阪神電鉄株を買収しているという想定が必要だが・・・
TBSは、横浜球団を手放したがっている。
オリックスも球団経営に魅力を感じていない。
横浜球団の株式をめぐり、ニッポン放送の持分をどうするのか?
この事が話し合われるオーナー会議が近い。
このオーナー会議に向けて、オリックス宮内氏が、10球団1リーグという大勝負をかけてきた。
そして、球団強化を行いたい楽天がそれに乗った・・・
こんな見方もできなくもない。
そして、一部スポーツ紙では、このような報道がすでになされている・・・・
楽天の迷走なのか?
宮内氏の大芝居なのか?
楽天の「恫喝」の真相は奥が深そうである。
しかし、いずれにしても、楽天の迷走は止められない・・・・
うん!納得!!という人も、イマイチだったとい人も・・・