先日、放映された角野隼斗さんの『街角ピアノ、ポーランドを行く』をもう数回はリピートして見つめています🎵
最初は「ショパンの国に来た!」らしく、早速、空港で見つけた綺麗な白いピアノを彼のファンだと言われた方と一緒に演奏されたり。
それに、感動したのがショパンの博物館で、晩年のショパンが実際に演奏していらしたピアノを「弾いていいですよ」と言われて、角野さんが最初は怖いと言われながらも、おずおずと、けれども「鍵盤が浅くて、当時の繊細さな表現が出来そうな」と言いながらもショパンを演奏していらっしゃる様子を想像させてもらえうような、貴重な、その音をたどりながらも、なんともいえない気持ちにさせられました。
不思議な偶然が引き寄せたように、空港での出会いから参加する事になった、ワルシャワでのジャズセッションでは、クラシックピアニストとしては珍しい角野さんのジャズの魅力が溢れていて、胸をすくような気持ちに。
即興での演奏で他の楽器と合わせて、凄い演奏が出来てしまう・・・・
まさしく一期一会での演奏🎶
これには毎回、感銘を受けてしまいます。
それでいて、かつてご自身もショパン国際ピアノコンクールに挑んだホールに入り、そこで「ショパンコンクールがこのホールを神聖なものにしている」と語る角野さんは、まさしくショパンを愛するクラシックピアニストだとも思うのです。
(ショパンに似てると言われ、美容院でショパンの絵を持って行き、「こんな風にして下さい」と頼んだのだとか。美容師さんの腕がよかったことは、最近の角野さんの姿からして理解できると思うのですが
)
角野さんがウキウキしながら行かれた、トイピアノの博物館では、トイピアノだけではなく、実験的な楽器などもあり、色々と演奏されながらも、音楽のまだこれからの可能性を感じるような楽しさがあり![]()
そして、角野さんのソロコンサートの様子を見せてくれたのは、非常に嬉しかったです。
プリペアドピアノにして、ピアノでスネアドラムの音を表現するあたりもしっかり見せてくれましたし、それを使った『ボレロ』演奏も!!
アンコールでの『海』をじっくりと聴かせてくれたのも嬉しかったです。
それでいて、今、ウクライナから避難してる方達がポーランドにたくさんいらっしゃる事はニュースなどでもよく見てはいましたが、その方達の前で、『We Are The World』を演奏し始めて、その中にウクライナ国歌を入れて演奏された、その心遣いが素敵でした。
最初は、嬉しそうに聴いていらしたウクライナの方達が国歌になったと気づいて、涙ぐんだりされたりしながらも、どんどんと立ち上がり、胸に手を当てて敬礼をしながら歌われるその姿を見ていると、自然に涙が流れてきました。
そして・・・・
この国の歴史を知らなければならないと、
ナチスの残酷な歴史が刻まれている、マイダネク収容所に足を運ばれて、ガス室や死体が焼かれている部屋から出てこられた時は「空気が重くて息がしにくかった」と苦しそうな様子をされていらっしゃいました。
また、音楽を使って虐殺をカモフラージュされたという、悲惨な歴史を聞かされた角野さん。
それから、映画『戦場のピアニスト』で有名になった、シュピルマンの足跡をたどられたのですが、実際にシュペルマンがワルシャワ蜂起の時にこもっていたという、屋根裏の部屋を訪れて、あまりの狭さに言葉もなく・・・
旅の終わりには、さすがポーランド!という感覚になる、シニアになられた音楽家達が暮らす老人ホームで、かつてシュピルマンと共に各国を周っていらしたというヴィオラ奏者として活躍されたいた、カマサさんという方と出会い、悲しいエピソードだけではなく、意外にもユーモアのセンスのあるシュピルマンについてお伺いして、大笑いしていらした角野さんの笑顔が、なぜか愛しくも眩しく感じました✨️
このかつての音楽家達の前で演奏されたのは、フォーレの『レクイエム』です。
なんともなんとも胸が痛くなるほどに美しくて、放映後もずっと心の中で響いています。
演奏を終えてから「何かアドバイスを」と大先輩達に求めた彼に、かつてイタリアでも活躍された世界的オペラ歌手だった方が「観客を喜ばせるだけでなく、自身をも素晴らしいピアノという芸術から多くの喜びを得て下さい。あなたには可能性があります」という言葉が、非常に響きました。
今年は終戦80年という節目の年であり、終戦記念日の次の日に放映されたというのも非常によいタイミングだったと思える、ただただ、いつものように音楽を楽しむだけではない、さまざまな意味での素晴らしい一時間半を頂けた・・・という感謝の気持ちでいっぱいです![]()
