警察を呼んでください…突然の電話から考える「せん妄」と認知症の違い
こんにちは、あーこです。いつも訪問ありがとうございます💖
今日、一本の電話がかかってきました。
📞 「警察を呼んでください。閉じ込められています」
電話の第一声がこれでした。
突然の緊急電話…入院中の利用者様から
この電話をかけてきたのは、現在総合病院に入院中の利用者様。
先週、大きな手術を受け、先日「無事に終わりました」という報告を受けたばかりでした。
ご本人は普段、しっかりとした判断ができる方。脳梗塞の後遺症で軽度の麻痺はあるが、奥様の介護をされている。
ご自宅では 認知症とうつ病のある奥様を介護 されており、ご夫婦二人暮らし。
子供はいないため、遠方に住む甥っ子が 緊急連絡先 になっていますが、実質的な介護のサポートは難しい状況でした。
ご主人が入院している間、奥様は かかりつけの病院に入院 しています。
そのため、通常なら 「閉じ込められている」状況にはならないはず…
急いで病院の相談員に連絡し、現在の状態を確認。
環境の変化による一時的な「せん妄」の可能性 も考え、
ご自宅での様子を改めて病院へ情報提供しました。
「せん妄」と認知症の違いとは?
ご家族や医療・介護の現場で 「せん妄」と「認知症」 を混同されることがあります。
どちらも 混乱や記憶の障害 を伴うことがあり、似たような症状に見えるためです。
「入院した途端に認知症になった」と思われる場合は注意必要です。
しかし、原因・経過・対応方法が異なる ため、正しい理解が大切です。
🧠 せん妄とは?
🟢 原因:手術・入院・発熱・薬の影響・環境の変化など
🟢 症状の出方:突然発症し、日内変動(時間帯によって状態が変わる)がある
🟢 経過:多くは 一時的なもの で、原因が取り除かれれば回復する
🟢 対応:環境を整え、安心できる状況を作ることで改善しやすい
→ 例:入院後、夜になると「ここはどこだ?家に帰らなきゃ!」と騒ぐ
🧠 認知症とは?
🟡 原因:アルツハイマー病・脳血管障害などの病気
🟡 症状の出方:徐々に進行し、日々の生活に支障が出る
🟡 経過:進行性であり、根本的な回復は難しい
🟡 対応:症状の進行を遅らせるためのケアや環境調整が必要
→ 例:数か月前から同じ話を繰り返す、財布をどこに置いたか思い出せない。
「せん妄」が起きやすいタイミングとは?
今回のご主人のケースでは、「入院」「手術」「環境の変化」 という大きな要因が重なっていました。
せん妄は 高齢者に特に起こりやすく、以下の状況で発症することが多いです。
✅ 手術や入院直後
✅ 身体の不調(発熱・脱水・低血糖)
✅ 突然の環境変化(自宅 → 病院・施設など)
✅ 睡眠不足やストレス
✅ 薬の影響(鎮痛剤・睡眠薬・抗不安薬など)
このようなタイミングでは 「普段はしっかりしている方」でも混乱を起こすことがある ため、
焦らずに状況を整理し、冷静に対応することが大切です。
病院との情報共有がカギ🔑
病院のスタッフには、
「ご本人が普段どのような生活を送っているのか」を伝えることがとても重要です。
特に、
🔹 日常の様子(いつもはしっかりしている / 物忘れがある など)
🔹 生活環境の変化(自宅の状況 / 介護の有無)
🔹 服用している薬
などを病院に伝えることで、対応がスムーズになります。
せん妄の場合、環境を整え、安心できる状況を作る ことで回復することが多いです。
今回のご主人のように、「普段はしっかりされている方が突然混乱する」 ケースでは、
認知症ではなく「せん妄」の可能性があるため、慎重に対応する必要があります。
1日も早い回復を願って
ご主人の状態が 一時的なものであることを願い、早く落ち着かれるよう引き続きサポートしていきたいと思います。
不安な気持ちを少しでも軽くできるように、私たちケアマネも、病院の相談員さんと連携しながら対応していきます。
🌿 もし、ご家族の中で「急に混乱した」「今までと違う様子が見られる」方がいたら、ぜひ一度、医療機関に相談してみてくださいね。
📌 今日のまとめ
✅ せん妄と認知症は違う → せん妄は一時的な混乱、認知症は進行性の病気
✅ 入院・手術・環境変化でせん妄が起こることがある
✅ 病院との情報共有が大切!日常の様子や服薬情報を伝えると対応がスムーズ
最後まで読んでいただき、ありがとうございます💖
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