「1年前のブログを振り返って:胃瘻を選ぶということ」

1年前のブログを振り返って
1年前に書いたブログを読み返してみました。すると、つい最近受けたACP(アドバンス・ケア・プランニング)の研修内容と重なる部分が多いことに気づきました。
先月からの、新規の利用者様。
その方は、胃瘻を選択しながらも、口から好きなものを楽しんでいる 90代の方でした。進行性の病気で徐々に筋肉が動かなくなることを見越し、早い段階で胃瘻を決めて、その上で 「好きなものを好きなだけ食べる」 という方針を取っていました。
ご本人がしっかりと意思決定をされ、ご家族も納得の上での選択。さらに、訪問看護や訪問入浴の支援を受けながら、経過観察を続けている。何より、ご本人が「自分で決めた」ということが大切なのだと改めて思いました。
胃瘻=悪 ではない
「胃瘻を作ると、もう口から食べられない」という誤解はまだまだ根強くあります。でも実際には、胃瘻を作ったからこそ、口から食べる楽しみを続けられるケースもある のです。
一方で、現場では 「食べられないなら栄養を取らないと死にますよ」 と、医療職が一方的に判断してしまう場面も少なくありません。
つい先日も、入院された利用者さんのご家族から 「胃瘻を作らないといけませんか?」 という相談がありました。
ご家族も突然のことで不安になり、判断を迫られている状態だったのだと思います。
何が正解かは人それぞれ
今回の振り返りで、改めて 「何が正解かは人それぞれ」 だと感じました。胃瘻を選択するかどうかは、 ご本人の意思が尊重されるべき です。そのためにも、元気なうちから「もしものとき、どうしたいか」を話しておくことが大切 なのだと思います。
「胃瘻を作るべきかどうか?」ではなく、「どう生きたいか?」 という視点で考えることが、本人も家族も納得できる選択につながるのではないでしょうか。
1年前のブログを見返したことで、今の私の考えと変わらない部分、そしてより深まった部分を再確認することができました。こうやって振り返ることで、また新たな気づきが生まれるのだと思います。
食事が口から入りにくい時、 栄養補助食品を使ってみるのも一つの手段です❢
本人さんの好きな味に出会えますように🙏
「一人で抱え込まないで。悩みや不安を話してみるだけで、心が少し軽くなる。そんな場所が『とまり木』です。」
