ダーリンはマザコン -4ページ目

不安的中(2)

昨日の夕方、ブログの新しいエントリーを編集していたら、突然に宏樹からメールが来ました。




「部屋片付けて家に居て。

 今から母さんと父さんと一緒にそっち行くから。」




もう、気分は最悪でした。 何が起こるか想像がついていたから・・・。 本当は逃げ出したかったけれど、ここでケジメをつけて終わらせないと、ただ長引かせるだけで終わらない・・・と思ったので、逃げずに迎え討つ事にしました。


そして18時。


インターホンが鳴り、宏樹・ママ・パパが家に入ってきました。 ママは家に入るなり 「なんかホコリ臭くない?」 と言って、宏樹に近所のホームセンターへ3人分の座布団を買いに行かせました。 汚いからどこにも座れないのだそうです。



宏樹が買出しから戻り、それに合わせて私はお茶を入れました。 「テメェらに飲ませる茶はねぇ」 と言いたい所でしたが、それを言うより先にママの攻撃が。 ママは持参したスリッパでパタパタと家中を歩き回り、窓という窓すべてを開け放ちました。






「この犬・・・。 臭いと思ったらこれよ。

 美砂ちゃんの犬でしょ? 臭いからお風呂場にやって。」



「母さん、臭くないだろ?

 トリミング出したばっかなんだから。」



「臭いワ。 私は鼻がいいの。

 動物嫌いなんだから見えないとこ持ってって!」



「見なきゃいいじゃん。」






この後、ママの取った行動で、私はついにキレました。


ママは、私の愛犬たちに制汗剤のスプレー缶を向けて追い回したのです。 部屋の中を逃げ回る愛犬たち。 私は急いで間に入り、愛犬たちを抱き上げました。






「ちょっと!! 何するんですか!!」



「臭いって言ってんでしょ!! どうにかしなさい!!」



「ここは私と宏樹君の家です!!

 文句があるなら近くの喫茶店へ行きましょう!」



「じゃあアンタが(喫茶店のお金を)払ってよ!!」






一匹の愛犬は、ママの怒号に怯えてガタガタと震え、おしっこを漏らしていました。






「うわっ、汚いっ!

 やだ・・・服についてないでしょうね・・・?!」



「母さん、もう本当に言い掛かりはやめろよ・・・。

 いつまでもガキっぽい・・・。 見苦しいよ。」



「なんでこんなの飼ってんのよ!!

 ヒロ君、あなたが喘息にでもなったらどうするの!?」



「ならないって。 もう2年も飼ってて何も無いんだから。」



「わかんないでしょ!?

 こんな掃除もできない人と暮らしてんだから!!」



「この家のどこが汚いんだよ!? 実家より綺麗だろ?

 美砂は・・・仕事しながら家事も頑張ってくれてるよ。」



「ホコリだらけじゃない!!

 冷蔵庫の下見た!? 絶対ゴキブリ湧いてるわよ!」









湧いてンのはテメェの頭だろ。


と思ったけれど、そこはグッと堪えて・・・。










私は一応、入れた紅茶を出したのですが、外の喫茶店へ移動する話になってから、席を立ったママは紅茶を流しに捨てました。 もちろん、口もつけていない、私が出したままの紅茶を・・・。



今までは、こんなに底意地の悪い人だとは思っていませんでした。 文句を言いながらも、私以外に対しては優しい人なんだと思っていました。 でも、この時に目が覚めました。 この女は他人に掛ける優しさなど持ち合わせていません。 自分と自分の愛する者の事だけを考え、すべてをその都合に合わせようとする、自己愛の塊なんです。





喫茶店へ行く事になり、私たちは外に出ました。 すると外に出てから、挨拶もしなかった無口なパパが、今日初めて口を開きました。




「もう7時だ。 夕飯にしよう。」




何気ないその一言。 私は深い意味など無いと聞き流しましたが、こいつもまた底意地の悪い男であると、後から思い知らされたのです。