コーヒーカップと言っていいのかどうか?
30年近く前?良く行っていた骨董&ガラクタ屋に入ったら、この様な小型のコーヒ
カップがありました。
田舎の人間が持ち込むガラクタがメインの、この骨董屋には全然似合わないです。
何故かと聞いたら、知り合いが日本から売れ残りの着物やら中古の着物を
ヨーロッパに持ち込み、即売会を開催!
その帰りに、地元の骨董を買い込み日本に持ち帰るらしいです。
*今は着物は無茶安いです。
骨董市で見ますと、こんなに安いのかと驚きます。
親家片をしたときには、箪笥に無茶苦茶あり、リサイクルショップに来てもらったら品質
問わず店に持ち込んで一枚200円とか!どうせなら約立ってほしいと、市役所に持ち込
みしました。
ただ、その当時は腐っても鯛~まだそこそこの値段で売れる時代だった
みたいですね。
このカップの出所はイタリアからの仕入れになります。
当時は、見立てのぐい飲みを集めていて、ふとこのカップで酒を飲んでみたいと
いう気になりました。
偶には異色の器で飲んでみたい!
酒のみは道具をえらばず!その様な気に成ったんです。
骨董屋が言うには、これは美術館クラスの物なんて言うんです。
又見え見えの嘘を言いやがる!
イタリアの美術館クラスの名品が、日本に来る訳がないや!
そして田舎のガラクタ屋に明治の印判やら、羽釜の蓋の横に鎮座しているはず
が無い!
値段も良くわからん?相場がわからない何て思いながらつい買ってみました。
これは、型物で、型を作った後~手書きで彩色しているんです。
高台辺りを見ますと結構時代はあるように思いました。
気に成るのが、高台内部の王冠とNのマーク!
今はネットで情報を検索できるから良いですね。
昨日~彼方此方と探してみました。
迫力満点のコーヒカップです。
このレリーフが随分と飛び出ているんです。
調べました~この様な物を作ったのが、カポデイモンテのナポリ窯だそうです。
1700年代の中期~30年ほど焼かれ中止~カポデイモンテと言えるものは
現在殆どないそうです。
成程~これで分かった。
本物があれば~ナポリの博物館に納まるはずなんですね。
では、これは偽物かと言いますとそうではなさそうです。
ナポリ窯が中止に成った時~ジノリが型を買い取り、陶器を焼き、裏に王冠の
マークとナポリのNを入れたそうなんです。
このジノリは○×侯爵が1730年頃に作った窯なんですが、1900年頃に
イタリアの大手の陶磁会社と合併し~リチャードリノリという名窯になるんです。
さてネットで調べていて、現代のジノリと昔のジノリを比べているサイトがあり、そこ
からの借用画像です。(左:古い 右:現代)
*このサイトはアンチック専門のサイトですが、この左のカップをトレ―ドマークに使ってます。
ジノリの中では、この様な昔の神話から来たような題材でレリーフにしているのを
カボデイモンテ シリーズと言うみたいです。
そして明らかな違いは、高台のマーク、古いタイプは王冠にNの文字だけ、これに
対して現代性は~何やら、かんやらの書き込みが多いです。
昔のカップは彫りは深く、色も濃い、今の物は薄っぺら~随分と違いますね。
著者が言うには、左側がジノリ時代の古い物で、右がリチャードジノリに成るそうです。
padaのジノリは、王冠のマークにNの文字のみ!
これは古いタイプだな?
ヤレヤレ~古いタイプで良かったよ!
彫りは深く、色も濃い~現代性とは一寸違う(汗)
益々~良いね!読み通り!
難点はぐい飲み失格、この様な物で酒を飲むと取っ手が取れてしまいそうで
、一度使って止めました。