人気の初期伊万里 秋草文 ぐい飲みです。
これがヤフオクにて9800円で落札されました。
中々素晴らしい金直しです。
この手は発掘品がほとんどで、伝世品(完全な形)を見ることは滅多にありません。
それでほとんどが金直しで修理されていまして、その修理を見るのも、見どころの
一つです。
完品でなければ駄目と言う人もいますがpadaは傷物大好き~何故かと言いますと、
安いからです。
骨董集めは金持ちの趣味だけではありません!
何と貧乏コレクターの多い事か!
padaも貧乏~ですが本物が欲しい!チャチな物より本物だ!
安くて本物~こうなりますと偏ってきます。
すなわち傷物となります。
そう思いながら集めていたら傷物だらが集まってきました。
傷物に対する目も肥えてきます。
近頃は、傷物にも偽物が多い!
これ最初に始めたのは利休様なんですから、伝統もあります。
この写真~これだけ見たら不安になってきます。
継ぎだらけなんですが、継ぎ目の画を見たらばっちりあってるんです。
こちら側からみても、継ぎ目がばっちりあってる!
この蘭文ぐい飲みは非常に人気のあるぐい飲みで、ぐい飲みと言えば必ず
出てくる常連なんですが、九分九厘~直しがあります。
勿論発掘品がほとんどですから、足りない部分はパテで埋めるか、呼び継ぎ
(よそから持ってくるので、この名になる)になってるので、この場合は段差が
でき、それが又味なんですが、これは、どうも、もともとは完品だったものが
割れて、それを継いだように見えます。
これは内側、上手な金継ですね。
ここまで継ぐのには、相当の時間がかかってますね。
こちらから見ても、間違いなくオリジナルの破片を集めた物だと思います。
元は完器だとしたら、2つの考えがあります。
1,珍しい伝世の完器を持っていたが、割れたので修理した。
2.偽物を作って、完器として売るとばれるので金継として売る。
この手のぐい飲みは本来発掘品を拾ってつなぎ合わせます。
窯場の捨て場に投げ込まれた、バラバラの小さな陶片を全部拾い上げると
言うのはあまり考らえれません!
こちらから見ても継ぎ目はバッチリあってます。
そうなりますと、これは完成品で持たれていたが、何かのはずみで割れたので
残骸を集めつないだとなります。
出品者も、この辺を心配してか、「九州の〇〇骨董屋さんで見てもらったら、本物
に違いないと言われた」と簡素に追記されていました。
この骨董屋さんをネットで調べたらありました。
間違いなく、良い骨董屋さんです。
こちらを見ると、初期伊万里らしい砂高台の良い高台ですね。
ネットの写真でわかるのはここまで!
この部分からが骨董市には負けます。
それにしても、金直しは間違いなく見事~お手本として手元に置いて
おきたい逸品です。