南洋インドネシア 赤道直下のスンバ島の古布です。

これは祭事の際の衣装であって単なる壁掛けの様な飾りではありません!

 

その割には案外と綺麗、スンバ島では布は財産ですから大事に保管されているからです。

さてこの模様は何でしょうか?

拡大しますと、この様に!

スンバのイカット模様は何でもありなんですが、これはワニではなくトッケイと言うヤモリの王様なんです。

ワニは歯をむき出した様な感じでもっと強く恐ろしく描きますが、これは可愛く優しいですね。

このヤモリは夜行性で中々見られるものではありません!

夜、鳴き声が聞こえて、♪トッケイ♪トッケイ~と7回聞いたら幸せになれるとか!

もし見たら、それこそ大変な幸せが舞い込むみたいです。

これは雄鶏~強そうですね。

この鳥は天国への案内人なんです。

ヘビは地獄への使者になります。

鶏の上には木に架けた頭蓋骨、戦勝品~敵の首は上に行くほど位が高くなります。

頭蓋骨を服の図案にするスンバは、とても日本人の理解できるところではありませんね。

何故かと考えない事が一番いいです。

さて、この布の年代は何時ごろでしょうか?

拡大して糸を見てみます。

糸の太さが均一ではありません!手持ちのカメラでは、これ以上拡大できないのが残念ですが糸の撚りが一定でなく、締まっていないです。この事から、この布は手紡ぎ糸を使っている事がわかります。1970年頃からインドネシア政府は紡績糸&化学染を奨励しました。もっと作って外貨を稼げと言う事なんですね。所が品質の低下したものは誰もほしがりませんので、今度は天然染を奨励したみたいです。

これは部分的に何とか戻り~天然染が復活しましたが、糸はそう簡単ではないです。

ど田舎とは言え~人件費が高くなってしまってとても糸を紡いでいる場合ではなくなってしまったんです。

今でも手紡ぎ糸は作っていますが、特別な用途に使うだけで一般的には出回らない

みたいです。

そういう事で、この古布は50年程前~それ以前となります。

トッケイは東南アジア一帯で人気があるようですね。