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フランスのパリにはこれまでに延べ40日間ほど滞在した。シャルル・ド・ゴール空港からロワシーバスに乗るとオペラ座の西側に停まるので、そこからRue de Mogador → Rue de Clichyを20分ほど北に歩くと、Le Cardinalという三つ星ホテルに着く。これまでの40年、ここに泊まることが多かった。
日本を早朝に発ってとくにトラブルがなければ、その日の夕方にはチェックインできる。時差ボケと疲労はあるものの気分は上々なので、夕食前に約1時間以上の散歩をすることができる。このホテルからはモンマルトル界隈の散歩がちょうどいい。以下は私の場合の平均的なコースの紹介である。
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スタート地点はブランシュ広場付近。最寄りのメトロ駅はBlancheです。
モンマルトルの60分お散歩マップ
1.ムーラン・ルージュ
ブランシュ広場から見ると左手にキャバレー「ムーラン・ルージュ」があります。昔一度観たことがあります。プチ•トランはここから出発します。
クリシー大通りを渡ってRue Lepicに入ります。右側には果物屋さんやお魚屋さんが並んでいます。
2.キャフェ・デ・ ドゥー•ムーラン
少し歩くと、このCafe des Deux Moulinsが見えてきます。映画「アメリ」で一躍有名になったところです。
3.ムーラン・ドゥ•ラ・ギャレット
さらに歩いて細い道に入ると、前方の短い階段の上の木陰に小さな風車が見え隠れしています。Moulin de la Galetteは古いダンスホールで、ルノワールをはじめ印象派画家の絵画の舞台となったところです。現在はレストランになっているようです。
4.壁抜け男の像
Rue Girardonに入ってすぐ右手のマルセル・エイメ広場に、壁をすり抜けようとして固まった男デュティユルの像があります。広場の名となった有名作家の小説に基づいており、日本では劇団四季のミュージカルで知られています。音楽はミシェル・ルグランでした。
5.自分の首を抱えたサン•ドニの像
Rue Girardonの左手に小さな公園があります。そこに、自分の首を両手で抱えたSaint Denisの像が立っています。大昔、この辺りで斬首されたこの司祭は自分の首を持って北の方向に歩いて行ったという伝説があるそうです。サン•ドニはフランスの守護聖人で、歩いて行って亡くなったとされるところにあるのがサン•ドニ大聖堂です。
6.ダリダの胸像
通りの突き当たりにあるこの像のご本人、Dalidaはフランスの有名な歌手で、かつてこの辺りに住んでいたようです。アラン・ドロンとの掛け合い「甘い囁き;Paroles, Paroles」は日本でもよく知られていますね。像の一部を通行人が触っていくので、そこだけが金ピカになっています。
7.「パリ、ジュテーム」の冒頭シーン
ダリダ像の前からRue de l'Abreuvoirを南東の方角に眺めてみましょう。向こうにサクレ・クール寺院の尖塔が見え、ユトリロの絵画のような美しい光景を眺めることができます。しかし、この光景、どこかで見たことがあります。そう、2006年のフランス映画「パリ、ジュテーム; Paris, je t'aime」の第1話、18区「Montmartre」の冒頭シーンです。
映画の冒頭シーンの光景
2008年4月のフォト
2018年5月のフォト
8.ラパン•アジル
Au Lapin Agile (韋駄天ウサギ)は古くからあるシャンソニエで、著名画家ゴッホやルノワールなどの無名時代の溜まり場、そしてエディット・ピアフなどの多くのシャンソン歌手が育ったところとして知られています。
9.ル・コンスラ
Le Consulatはモンマルトル界隈では最も有名なキャフェで、写真集にもよく登場します。ここも若き天才画家たちが通い詰めたところです。
10. テルトル広場
ここには多くの似顔絵描きやギャラリー、レストラン、キャフェが集まっており、いつも観光客で賑わっています。
ここからすぐにサクレ・クール寺院の前に出ます。階段を降りて、寺院を見上げたり、テラスからパリの景色を楽しんだり、下り階段の景色をカメラに収めたりして時間調整を行うことができます。
帰りは、Rue Tardue → Rue Yvonne Le Tac → Rue des Martyrs → Rue des Abbesses → Rue Houdon と歩いてゴール地点のピガール広場(Place Pigalle)に出ます。最寄りのメトロ駅はPigalleです。時間があれば、スタート地点まで歩いてみるのも一興です。夜のムーラン・ルージュが華やかさを増していることでしょう。
私の場合、ホテルLe Cardinalからスタートのブランシュまで徒歩15分、モンマルトル散歩60分、ゴールのピガールからホテルまで徒歩15分ですから、計1時間半のウォーキングとなります。
その結果、レストランでの食事も美味しく、アルコールを少し体内に入れておけば睡眠も十分取れて、時差ボケもすぐに解消し翌日から快適な旅行を始めることができるというわけです。