遅くなりましたが 明けましておめでとうございます㊗️


もう2024年, 世界はウクライナとイスラエルでもちきり、米国内では11月の大統領選挙のことばかり。そんな中私の心からいつも離れないのは緑内障、1月は緑内障に気をつける月 だったので多くの記事を見たけど相変わらず 緑内障は失明に繋がる主な病気、早期発見が大切 と言う出だしーーため息が出る(確かに私は薦められる通り少なくとも2年に一度の眼底検査は受けていたけど早期に発見されなかった,どーいうことかしら?)。年ごとに新しいディバイスや手術法が認可され選択の余地が広くなったけど正常眼圧緑内障となると眼圧を12以下に下げると言うことになりトラベクレクトミーの手術法しか存在しませんでした。トラベクレクトミーの手術は繊細な手術で術後のケアとコンプリケーションが多いので余り手術したがる医師がなくしかも最近MIGSの開発でトラベクレクトミーが減少していると聴きます。


ここからはプリザーフローの話。


プリザーフローは2014年の11月私が緑内障と診断されてから7ヶ月めに地元の緑内障専門医が信用できなくなりマイアミの眼科では全米トップの病院と言われているいまの眼科大学病院に変わった時、必死になって緑内障の手術法(なぜか点眼薬には頼れないと言う予感があったので)を勉強し始めたときに読んだ記事にこの病院で発明されたディバイスが海外でトライアルが行われているということを読みました。その中には日本である著名な医師がこの年確か2〜4人に移植したと。

あれから8年余り日本でこのディバイスがアメリカより早く認可されるなんて夢にも思わなかった。ヨーロッパやカナダオーストラリアでは勿論認可され使用されています。

一般に使用されるようになってからまだ歴史が短いので現実の結果は余り公表されていませんが英国からのリアルワールドの大きな3病院約130人(プリザーフローとトラベクレクトミーの総計)3年くらい(?)の結果が出ていました。

長〜い話を短くすると

プリザーフロー(PF) vs. トラベクレクトミー(TRAB)

1ヶ月未満に起きたコンプリケーション

PF                        TRAB

19%                      59%

1ヶ月後以降に起きたコンプリケーション

11%                      42%

術後2年めの眼圧(術前のベースライン)

13.8 (24.3)               12.2 (25.4) 

点眼薬(術前の点眼薬)]

0.8   (3.4)                    0.5  (3.6)

濾過胞の手術をこの手術(PF&TRAB)以前にしたことのある患者の数

19%                    3%  ということは何かPFグループはハンデキャップがあるような?

ステロイドを術後使う期間は双方余り差がなく視力を2ライン(snellen chart 興味のある方はチャート換算を見てください)以上落としたのは8%程TRABの方がPFグループより多くTRABグループは視野も2dB以上悪くなった人は14%多かったようです。

プリザーフローの勝ちと言いたいところだけど何よりも異なるのは眼圧ーーーですねー。


12月末に地元の分院の緑内障医師を訪れた時現在どんな手術法が私に適用かと聞いた時の会話は

SLT(右眼はやっていない)、シユレム官に入れる ハイドラス ステント(私は金属にアレルギーがあるので使えない) OMNI(シユレム官を拡げると共に線維中体を切開する方法)などなど、iStentを除いて殆ど全てのMIGSの可能性を言われましたーーそう、この日はいつもの14,13ではなく18,12だったかしら?それとも若い助教授だから?笑笑

SLTは英国からのLiGHT スタディの結果、点眼薬を始める前に使うと進行状態も減ると言う結果が出ています。10年前最初の、あの地元のイヤーな緑内障専門医の薦めたことは正しかった〜

SLTは正常眼圧緑内障にも適応すると言うーーー私の病院のある教授に言わせると

SLTは正常眼圧緑内障には絶対しない とか。意見が色々異なるものです。


今月末はアメリカ緑内障協会の会合がありますがスケジュールを見たらやはりMIGSに関することが多い。

緑内障治療の将来なのだと思います。

眼圧だけが原因ではないと思われているのにも関わらず眼圧を下げるしか治療法がないなんて〜悲しくなる。

いつの日か完治できる病気になって、緑内障なんて怖くないって言える日がくることを今年も祈っています🙏