春初めての・・・ | Pacific231のブログ -under construction-

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O, Mensch! Gib Acht! Was spricht die tiefe Mitternacht?

北国秋田にもようやく春が訪れた。
雪が消えて野山が素顔を見せると、今年の冬も長かったなと改めて思う。

フレデリック・ディーリアスの「春初めてのカッコウを聞いて」(On Hearing the First Cuckoo in Spring)。
「小管弦楽のための2つの小品 RT.vi/19」の第1曲である。

参考音源:Neville Marriner/Academy of St.Martin-in-the-Fields)

当ブログの二つ目の記事「下降四度の心象風景」( )でも少しだけ触れているが、クラリネットによる下降短三度のカッコウが繰り返し聴かれる。

そこにあるのは春の喜びではなく、メランコリックな寂しさだ。春の田園風景の中に一人いるときにふと感じる、安らぎとは裏腹な孤独感とでもいうのだろうか。

私の愛聴盤はこちら。

Delius-Barbirolli
ディーリアス管弦楽曲集
ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団


この1枚、選曲・演奏ともに抜群である。68年の録音だが音は悪くない。むしろ鮮明な、生々しい音より却っていいかもしれない。
収録曲は次のとおり。

 ・幻想曲『夏の庭園で』
 ・歌劇『ハッサン』第1幕より間奏曲とセレナード
 ・夜明け前の歌
 ・歌劇『コアンガ』より『ラ・カリンダ』
 ・小管弦楽のための2つの小品
   第1曲『春初めてのカッコウを聞いて』
   第2曲『河の上の夏の夜』
 ・去りゆくつばめ

私はLPとCD両方持っているが、なんと最近SACD化までされているらしい(ステマではありませんw)。
分かる人には分かるといった種類の、道端の草花のような音楽だが、耳と感性に自信のある人は持っていて損はない。
絶対のおススメ盤である。(ステマじゃありませんってばw)