Truth vol.17 | sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

赤さんと緑くんによるソフトな萌キュンイチャコラですが、激しめなものも書いておりますので未成年の方、男性の方はご遠慮下さい。

コメントは基本的に未承認にしております。


↓前回はコチラ

。。。。。



「雅紀くん……」

「ふにゃ……」


俺の腕の中で柔らかく笑う雅紀くんの頭をまたそっと撫でる。


その俺の手にネコのように頭を擦り付けながらゆっくりと顔を上げる雅紀くん。


「さく、らい、さん……」

黒目が多い瞳を潤ませた雅紀くんと目が合う。


こんな状態でガマンなんて、いくら大人な俺でもそれはまずムリで。


「雅紀くん……」

俺はすぐそばにある雅紀くんの、少しだけ開いた魅力的にしか映らない唇に自分のそれを近づけて行った。



もうすぐ重なると思った瞬間、店のドアが乱暴に開いた。



「……おい、コラ!なにやってんだよ!」

「うぉっ……」

ズカズカと松本が歩いてきて雅紀くんと引き剥がされる。


「戻ってくんのがおせーから見に来てみりゃあ……アンタ、まーになにしてんだよ!」

松本が雅紀くんの隣にドカッと座って、雅紀くんを俺から引き剥がしながら文句を言ってくる。


「イヤ、雅紀くんを介抱……」

「ウソつけ!今まーにキスしようとしてただろ!」

「あ……」


やっぱり……バレるか。


「やっぱりオマエは油断なんねー!
もうまーにさわるな!」

一方的にそう言い放つ松本にちょっとカチンと来た。


「イヤ、でも、別にムリヤリなわけじゃねーし」

「……はぁ?」

反論した俺に松本はあからさまに顔をゆがめた。


「ムリヤリ襲ったわけじゃねーから」

「……まーも合意だったって言いたいのかよ」

「ん……まぁ、多分……」

「多分てなんだよ。おい、まー、ホントかよ」


松本が今度は雅紀くんを問いただす。


「んー?……あー、潤くんだぁ。
……アレ?さっきまで櫻井さんだったのに……おかしいなぁ」

「まっ、雅紀くんっ、俺ならここにいるよ!」

慌てて俺の存在を示すと雅紀くんがやっとこっちを向いてくれた。


「あー、櫻井さんいたぁ」

そう言ってパアッと花が咲いたような笑顔をくれる。


「雅紀くん、もう大丈夫?」

「うん、しんどいのはなくなったよ?
ありがとうございました、櫻井さん」


体調は戻ったものの、まだ酔ってるのか少しフラフラしながらもカワイイ笑顔でそう言ってくれた。


「おい、まー。さっきの……」

「何言ってんの?潤くん。早く戻ろう?ニノが心配してるよ」

そう言って雅紀くんが松本の背中を押しながらまた店の中に入っていった。




「もうちょっとだったのになぁ……」

俺の隣から立ち上がりながらそうつぶやいていた雅紀くんの言葉はあいにく俺の耳には入ってなかったけど。







少し遅れて俺もあとに続くと雅紀くんと松本が席の前で立ったままなにか言い合ってる。


ん?と思いながら近づいていくと「いいから!早く座れよ、まー!」と松本の大きな声が聞こえた。


「なっ、なに?なにを大きい声出してんの?」

慌てて近寄るも、振り向いた松本にギロッと睨まれて。


雅紀くんは松本によって俺が今まで座ってた席にムリヤリ押し込められててその隣に松本が座った。


「あれ?俺の席……」

「もうまーの隣になんて座らせねーよ!このヘンタイが!」

「え……」

「ちょ、潤くん!何言ってんのさ!」

「うるせー、まーはそこでおとなしく座ってろ!またしんどくなんぞ!」

「でも……」

「コイツの隣になんて座ってたらまーがなにされるかわかんねーからな!」


松本が相変わらず俺を睨みながらそんなことを言う。


「な、何言って、」

俺が松本に言い返そうとするとそっと腕を取られた。


「まぁまぁ。とりあえずココすわんなよ、櫻井くん。そこずっと立ってたらジャマだし」


二宮に静かにそう言われて大人として少し恥ずかしくなって慌てて二宮の隣に腰掛けた。


「櫻井さん、ごめんね?潤くんが聞かなくて……。なんか誤解してるし」

「誤解じゃねーだろ!」

「もぉ~。櫻井さんはオレを介抱してくれてただけだって。ねぇ?櫻井さん」

「ん、まぁ……」


介抱してただけじゃあ、ないけど……。

この場はおとなしくうなづいてた方が賢明だよな。


「なんか、タイヘンだったみたいね、櫻井くん」

隣の二宮が俺だけに聞こえるような声でそっとささやいてくる。

「ん……」

なんか、釈然としないんだけど……。


「ほら!もういいじゃん!ほら、飲も飲も」


雅紀くんがビールのジョッキを掲げてみんなにも声をかける。


「カンパーイ!」

雅紀くんの音頭に二宮の「何回カンパイすんのよ」ってツッコミが入ったけど。


俺はまださっきのモヤモヤが晴れてなくて。

多分まだチラチラと俺を睨んでくる松本も多分そうで。


雅紀くんだけが何事もなかったかのように振る舞うのを複雑な目で見ながらゆっくりとジョッキを煽った。


つづく……


♡o。+..:*♡o。+..:*♡o。+..:*♡o。+..:*♡o。+..:*

コレ、需要なかったかなぁ?( ´^` )