このままもっと《番外編》海ーーー!! vol.4 | sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

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赤さんと緑くんによるソフトな萌キュンイチャコラですが、激しめなものも書いておりますので未成年の方、男性の方はご遠慮下さい。

コメントは基本的に未承認にしております。



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。。。。。

A-side




翔ちゃん……



オレはマナさんと一緒に海を楽しみながらも目はついつい翔ちゃんを追ってしまってる。


さっきはみんなの前であんなこと言った翔ちゃんが恥ずかしくて、翔ちゃんを置いて来てしまったけど……


やっぱり、翔ちゃんがいないと淋しいな……


翔ちゃんと一緒に遊びたかったな……。


まぁ、オレは翔ちゃんに言われてしっかりとラッシュガードを着せられてるから翔ちゃんが言うようにオイルの塗り合いっことかはほとんどできないけどね。


それでも一緒に海に入って色々と遊んだりしたかったなぁ。


オレは潤さんやおおちゃんにからかわれて遊ばれてる翔ちゃんをチラッと見た。



「やっぱり……寂しいんでしょ」

その声に振り向くとビーチボールを手にマナさんがニコニコ笑ってた。


「え?あ、イヤ……」

「ウソつかなくてもわかるわよ。
……ごめんね?お兄ちゃんと引き離したりして」

「イヤ、あの、」

「でもね、ちょっと今日のお兄ちゃんはひどかったからね?ちょっとお灸をすえてやろうと思って」

「あ、うん……」

「もうちょっと反省したら許してあげようかしら」

エラソーにそう言うマナさんに思わず笑みが零れた。


「ふふっ、マナさんて翔ちゃんの妹なのにホントに強いね」

「なによ!その言い方!」

マナさんがちょっと怒ったような顔をしてオレを睨んでくる。

「あはは、ごめんなさい」

「……私が強いんじゃなくて、お兄ちゃんが優しいのよ」

「え?翔ちゃんが?」

「そう。なんだかんだ言ってても私がめちゃくちゃしてもお兄ちゃんは優しくそれを包み込んでくれて、認めてくれて……間違ったことをするとさりげなく軌道修正できるようにしてくれたり……お兄ちゃんにはホントにお世話になりっぱなし」


マナさんは優しい眼差しで思い出すように話してくれた。


「そうなんだ……
オレにも、とっても優しいよ?」

「ふふ。そうでしょうね」

「ちょっと……エッチなとことか、だらしないとこもあるけど……優しくて、ステキなダンナさまだよ?」

「なにぃ?結局ノロケじゃないのよー!」

「あはは!だって考え出したらいいとこしかないもん。翔ちゃんって」

「はいはい。ごちそうさま。
ついでにこの私にノロケまくった雅紀くんに飲み物でもおごってもらおうかなー」

そう言ってニヤッと笑うマナさん。


「くふふ。いいよ?みんなの分も一緒に買いに行こ?」


オレたちはすぐそばのシートでゲームをしてるカズに一声かけてから一緒にその場を離れた。




飲み物が売ってる店の前で壁に貼ってあるメニューを見ながらどれがいいか選ぶ。

「えーと、翔ちゃんはアイスラテで、カズはアイスコーヒーでいっか。あとは……」

「私なににしよっかなー」


「カノジョの分は俺が買ってあげよーかー?」


急にマナさんじゃない声がしてその方に顔を向ける。


「えっ、と……」

誰だろう?

男の人がふたり、オレたちを見てる。


「マナさん……知り合い?」

「え?ううん、こんな人たち知らないわよ」

「こんな人とはひどいなぁ」

男の人たちは楽しそうに笑ってる。


ん?マナさんの知り合いじゃないってことは、さっきのセリフはオレたちに言ったんじゃないよね?


「あ、そぉ?
じゃあ、マナさんなんにする?」

「そうねー」


「…おい!シカトしてんじゃねーぞ!」

「え?……あ、オレたちに言ってたんですか?」

「今ココにはオマエらしかいねーだろうが!」

「でも……マナさん、知り合いじゃないんだよね?」

マナさんがうんうんと頷く。

もちろんオレも知らない人たち。


「誰かとお間違えじゃないですか?
オレたち、アナタたちのこと知らないんですけど……」

「わかってるよ!でもカノジョカワイイから俺たちがおごってやろーかって言ってんだよ」

「アナタたちにおごってもらう義理はないわ」

そう言ってマナさんは男の人たちを一瞥するとまたメニューに向き直った。


「冷たいなぁ。まぁそんなとこもカワイイけど」

そう言ってひとりがマナさんの腕を掴んだ。

「ちょ……!なにすんのよ!」

「俺たちと一緒に遊ぼうよ。
もっと楽しいことしてやるからよ」

「けっこうよ!間に合ってるわよ!」

「そんなこと言わないでさぁ」


男の人は強引にマナさんの腕を引いたのでさすがに傍観できない。


「ちょっと……やめてもらっていいですか?
マナさん嫌がってるし」

間に割って入ってマナさんの腕を解く。


「何言ってんだ?にいちゃん」

腕を解かれた男の人がオレにすごんできたけど、背後からもうひとりの声がした。


「おい、でもこの子もめっちゃカワイイじゃん」

「……ん?…ホントだな。めっちゃカワイイ顔してんじゃん」


なんでか上機嫌になる男の人たち。


「イヤ……オレ、オトコですけど」

「えー、オトコにしとくのもったいねーな!
ちょうどいいじゃん。ふたりずつだし」

「イヤ、なにがちょうどいいのかわかんないですけど」

「いいじゃん。俺たちと遊ぼうぜ」

と、今度はオレの腕が掴まれてしまった。


「ちょっと!雅紀くん離しなさいよ!」

「おっと!こっちのカノジョは俺がもらったー」

「ちょ、なにすんのよ!」

もうひとりが嫌がるマナさんの肩を抱いた。


「ちょっと!やめろ!マナさんを離せ!」

「キミがおとなしくついてきてくれたらこの女の子にはなんもしねーけど?」

オレに絡んでる人が耳元でそんなことを囁く。

「……え?」

「キミが抵抗するならこの子、どうなるかわかんねーよ?」

「そんな……」

「雅紀くん!コイツらの言うこと聞くんじゃないわよ!……痛いわね!離しなさいよ!」

「ひゅ~、こんな勝気な子たまんねーな!」

「マナさんに触るな!」

「じゃあ、おとなしくついてくる?」

「……っ!」


こんなヤツら、オレだけなら振り切って逃げれるけど……

マナさんを助けるとなると……ムリだよね。

と、なると……


「……オレがアナタたちについて行くから、マナさんは離してあげて」

「聞き分けのいい子は好きだなぁ。
ま、でも一応保険として、ね」

「おい!約束が違うぞ!」

「いいからおとなしくしてろって。
女の子にはなにもしねーからよ」


じゃあ、マナさんを解放しろよ!


そう思ったけど肩から強引に掴まれてて思うように声が出せない。

チラッと見るとマナさんも同じようにされてるみたいで。


結局抵抗もできないままオレたちは連れていかれてしまった。



つづく……


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やっと休み……!