このままもっと《番外編》意外な組み合わせ vol.5 | sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

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赤さんと緑くんによるソフトな萌キュンイチャコラですが、激しめなものも書いておりますので未成年の方、男性の方はご遠慮下さい。

コメントは基本的に未承認にしております。


やっと出てきたよ、お待たせしました。

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。。。。。

S-side



すっかり遅くなっちまった……。


まだ雅紀は寝てる時間じゃないだろうけど早く帰って顔が見たい。


まぁ、俺がどれだけ仕事や付き合いで遅く帰っても雅紀はいつも起きて待っててくれてるんだけど。

たまに待ちくたびれてソファで寝てる姿を見ると愛おしさが溢れてきてそのまま襲いそうになって雅紀に「翔ちゃん、ダメでしょ!」って怒られちゃうけど、そんな雅紀もまたカワイイので俺にはちっとも効かない。



「……で?なんでオマエまでいんの?」


俺は当然のように隣を歩くカズを横目で見た。


「俺だってまーくんに会いたいもん。
翔さん全然会わせてくんないし」

「イヤッ……俺が会わせてないみたいな言い方すんなよ!」

「それに今日は智もいてるから。
迎えに行きがてらまーくんの様子をね」

なんたって父親ですから、とカズが笑う。


そういや、今日は潤も来てるはずだ。

夕方着信があったあとに、俺と連絡が取れなかったから雅紀に連絡して書類を届けておくという旨のラインが入っていたから。


意外な組み合わせの3人で何話してんのかなーと気にしながらも下のエントランスでインターホンを鳴らす。



「まだ亭主関白気取ってんのぉ?」

横からはカズの不満げな声が聞こえるが。


ふん。これは俺の楽しみのひとつなんだよ。

誰になんと言われようがやめるつもりなんてないね。


カズの言うことを無視して応答を待つ。


でもしばらくして対応に出てきたのは潤だった。



「あ!翔さん!やっと帰ってきた!!」

モニターの向こうで慌てた様子の潤の声が聞こえる。


「やっと、って……?まだそんなに遅くねーぞ」


それに……なにをそんなに慌ててんだ?


それよりも……


「雅紀は?」


応答に出ない雅紀が少し心配になって聞いてみる。


「とにかく!早く上がってきてよ!」

潤がそう言うと自動ドアが開いたのでカズと顔を見合わせながら部屋に急ぐ。


いつもなら玄関ドアも雅紀に開けてもらうまで待ってるのだが、さすがに今日は自分でカギを開けて中に入る。

その音を聞きつけてバタバタと潤が玄関に走ってくる。


「なんだよ、潤、そんなに慌てて……
まさか雅紀になんかあったのか?」

そんな考えが頭をよぎって俺まで慌て出す。


「イヤ、まーになんかあったっつーか、なんつーか……」


潤のそんなわけのわからない返答にますますアセってくる。


「とっ、とりあえず……ごめん!」

廊下をバタバタと歩く俺に潤が謝ってくるのでもう俺にはなにがなんだか頭がパニック状態になってしまった。


「…とにかく早く行きましょ」


ひとり冷静なカズに腕を引かれてリビングに入る。



ドアを開けるとリビングでは俺の焦りをよそに、楽しそうに笑う声が響いている。


マイナスイオンを発生しまくっているふたりがキャッキャと笑いあってる姿を見て一瞬、それまでの焦りを忘れてほおっと見つめてしまった。


なんだよ、別になんもねーじゃん……。


それよりもリビングに入ったとたんマイナスイオンに癒されてるんですけど。



「あっ!翔ちゃぁ~ん!おかえりなさーい!」


俺に気づいた雅紀がとびきりの笑顔を俺に向けてくれる。


ただでさえ癒されたのに、そんな笑顔を見せられて俺はもうノックアウト寸前だった。


「雅紀ただいま、すげーご機嫌さんだなぁ」

両手を広げて俺に抱きついてくる雅紀を受け止めながらぎゅうっと抱き締め返してやる。



「…………くっさ!!!」


とたんに雅紀から漂うすげー酒のにおい。


「翔ちゃん、翔ちゃんっ」


俺が雅紀から顔をそむけたのにも気づかない様子で雅紀は相変わらずカワイイ声で俺に甘えてくる。


まぁ、すげー酒臭くても雅紀だから、と納得した。



「ごめん、翔さん。
まーにあんまり飲ませないようにって思ってたんだけど……俺もその内酔っちゃって調子に乗ってたみたいで……」


俺の腕の中でくふくふ笑う雅紀の頭を撫でながら、潤が申し訳なさそうに言ってくることに耳を傾けていた。


リビングの向こうではまだひとりで酒を煽る智くんが、「オマエがまーくんにガバガバ飲ませたんだろ!」つってカズに怒られてるけど。




「いいよ、別に。
雅紀すげー楽しそうだし。ありがとうな?相手してやってくれて」

「それは全然。
むしろ楽しかったよ、俺も。
まーとも大野さんともいっぱい話せたしね」


潤の申し訳なさそうな表情が消えて満足そうな顔が見れてホッとする。



「しょ、ちゃ…………っつい……」

「え?」


俺の腕の中にいる雅紀がいつの間にか静かになってたかと思うと、胸に顔を埋めながらなにか呟いてる。


「どうした?雅紀…気持ち悪い?」

そう言って顔を覗き込むと火照ったような表情で目がトロンとしている。


「しょー、ちゃ……あっついの……」

「……へ?」


まさか……これは……


俺は一瞬でサーッと血の気が引いてきた。



つづく……


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《お詫び》
昨夜、23時台に「このままもっと」にコメント下さった方がおられたんですが、間違えて消してしまいました。確かいつもコメント下さってたMさんだと思うんですが、間違えてたら失礼なので名前は伏せますが…。(つーか頭文字がMさんて読者さんかなり多いんですがね)
承認ボタンと思って削除ボタンを押してしまいしました。ホントにすみません。
そしていつもありがとうございます。

その他いつもコメントやメッセくださる方、ホントにありがとうございます。
返信が遅かったりできなかったりで申し訳ないです。でもいつも楽しみに読ませて頂いて元気と力を頂いてます。