《櫻葉短編》夏疾風の裏側 | sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

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赤さんと緑くんによるソフトな萌キュンイチャコラですが、激しめなものも書いておりますので未成年の方、男性の方はご遠慮下さい。

コメントは基本的に未承認にしております。



コチラも「夏疾風」のメイキングのネタバレになります。見たくない方は回れ右推奨。


↓ のつづき……


。。。。。



「お疲れ様でーす!」


オレは撮影に携わってくれたスタッフさんとあいさつを交わしながら撮影の場所をあとにした。


「まだ12時か……」


一番に撮影が終わったからまだこんな時間。




今日、しょーちゃんは最後だから…まだまだ終わんないなぁ。


さすがに5〜6時間も待ってたらほかの人がおかしいと思うよね……。



「しょうがない。ひとりで先に帰るか……」



でも、遠路はるばる遠くまで来たんだ。

まっすぐ帰るのもなんだかなー。

さっきしょーちゃんが色々この地のご当地グルメを調べてくれてたなー。

一位は足利麺だっけ?

せっかくだからそれでも食べて帰るかな。


でもやっぱりしょーちゃんと行きたかったなー。




そう思いながら帰り支度をしてるとオレのマネージャーが控え室に入ってきた。



「あ、相葉さん、お疲れ様です」

「おつかれさまー。オレ、今日、これで終わりでしょ?」

「あ、そうなんですけど…とりあえず行きましょか。送ります」


「あ、そう?ゴメンね、ありがとう」



マネージャーと連れ立って楽屋を出て地下の駐車場に歩いて行く。


マネージャーに促されるまま車に乗りこみ、シートに体を埋める。


まだみんな撮影してんだろうなぁ。


バラバラに終わるのってやっぱり淋しいなぁ~。


しょーちゃんじゃなくても誰か待ってたら良かったかなぁ。


車窓から流れる景色をなんとなく見つめながらそんなことを考えていると車が地元のホテルらしきエントランスに止まった。


「……え?なに?ここ……」


オレが戸惑っていると運転席のマネージャーが後ろを振り返った。



「相葉さん、コレ」


差し出されたものを見ると……手のひらに収まるくらいのハンディビデオと、カードキー?


「なに、それ」

「このホテルで今、櫻井さんが仮眠してるんですよ」

「あ、そうなんだ。しょーちゃん、こんなところにいたんだ」



そうだよね。

オレと6時間も撮影時間違うもんね。

てもフラワーパークにロケ行ってないんだ。



「……で?なんでビデオ?」

「コレで櫻井さんの寝起きドッキリ撮ってきてもらおうかと。メイキングに盛り込みたくて」

「……え?しょーちゃんの寝起きドッキリ?」


そういや、デビュー当時にメンバーでそんなことやってたなぁ。

わぁ、懐かしい。



「え?そうなの?ふーん、わかった。
って、オレだけが行くの?」

「そうなんです。急に決まった企画だから大きいカメラも、カメラマンも用意できなくて」

「あ、そう……」


なんだかいい加減だなーと思いながら、しょーちゃんの生寝起きなんて他の誰にも見せたくないと思ったからひとりでの撮影に了承した。


マネージャーに部屋番号を聞いて、ビデオと一緒にもらったカードキーでドアをそっと開ける。

もちろん自分でビデオを回しながら。



「これからぁ、しょーちゃんの部屋に入ってみたいと思いまーす」

なんでか、廊下に音楽が流れていてそっちの方が音が大きくて、オレの声ビデオにちゃんと入ってるのかな、って心配になるけど。


それでもささやくような声でカメラに向かってそう言うと、そーっとドアを開けて中に入る。




まだ昼間だからか、カーテンをすべて締め切っていてもなんとなく明るい室内。


休むだけの簡易なビジネスホテルだからか、部屋に入るとすぐに目に入る少々大きめのベッド。


掛け布団がこんもりと山を作っている。


いきなりの企画で少々気後れしたけど、元来こんな楽しそうな、サプライズ的なことが大好きなオレ。


しょーちゃんに気付かれずに部屋に入ったことによって余計にテンションが上がっていた。



くふふ、しょーちゃん、よく眠ってる……



ワクワクしながらもそーっと歩を進めていく。



ベッド脇まで行くが、相変わらずしょーちゃんは身じろぎもしないで寝てるみたい。


頭のてっぺんまでフトンをかぶってるから表情は見えないけど。



「しょーちゃん、よぉく寝てるみたいですねぇ」


カメラをそのフトンの山に向けながらささやく。



「ちょーっとだけ、捲ってみましょうかねー」



起きちゃうかな?

起きたらそれはそれでおもしろそうな画が撮れそうだけど。


片手でカメラを持ってるから空いてるもう片手で少しずつフトンを捲っていく。



フトンを捲るとしょーちゃんは横を向いて寝ていた。

口を少しだけ開けて規則的な呼吸が聞こえる。



くふふ、しょーちゃんの寝顔、カワイイ♡

毎日のように見てるんだけどね。

でもいつ見てもやっぱりカワイイ。



「……ん……」


じーっと見てると、しょーちゃんが声を出しながら寝返りを打った。


その低い声にドキッとする。



仰向けになって少し顔を上に向けてるから首筋が良く見える。


男らしい喉元や、首筋に男らしさを感じてドキドキしてくる。


そんなしょーちゃんを見てると昨夜の情事を思い出す。



『雅紀……』



低く甘い声でオレの名前を呼ぶしょーちゃん。



しょーちゃんの舌 と指先 が体の隅々まで 滑っていく。

しょーちゃんで埋め尽くされる。


「しょ……」


しょーちゃんの名前を呼びそうになって慌てて口を噤む。



いけないいけない。

カメラ撮ってるとこだった。



変なこと思い出してないでしょーちゃんの寝顔ドッキリ撮らないと。




「フトン捲っても起きないですねー……」


そう言いながら少しずつフトンを捲っていく。



上半身まで捲って手を止める。



うー、なんか変な気分になってきた……


もう起こしちゃお!



「しょー、ちゃん…起きてくださーい……」


そっとしょーちゃんの肩を揺する。



「んー……」


しょーちゃんが声を出しながら動いたと思ったら不意に手首を掴まれた。



「えっ!?」



驚いてカメラのファインダーから目を離してしょーちゃんを見る。



さっきまで寝てたはずのしょーちゃんの目がパッチリと開いててオレを見てニヤッと笑った。



「え?…え?しょーちゃん?」

「ふふ……」

「え?今、起き、たの?」

「起きてた。つーか雅紀を待ってた」


しょーちゃんはそう言うとオレの手首を掴んでた腕をグッと引き寄せた。


「……うわっ!」


オレはそのまま引き寄せられて気づけばしょーちゃんの腕の中。



「しょー、ちゃん?
……え?アレ?寝起きドッキリ、は?」

「ふふ、そんなのウソに決まってんじゃん」

「だって、マネージャーが撮ってきて、って……」

「それ、俺の指示」

「は?どういうこと?」

「ホントはマジで雅紀とロケでもいいからフラワーパーク行かせてくれっつったんだけどー、マネージャーがダメだって言うからー、じゃあ雅紀をこの部屋に連れてこいっつったんだよ。俺、出番までこの部屋で仮眠してるからつってさ」

「……え?」

「俺の寝起きドッキリとか言ったらオマエのことだから楽しそうに来てくれるかなぁと思って……
案の定ノリノリだったから俺、笑いこらえんの必死だったわ」

「…………え?ウソ……?
で、なんでオレがここに呼ばれたの?」

「まだわかんねーの?…ふたりっきりになれるじゃん……」


しょーちゃんが甘えた声を出しながらオレの腰を撫でてくる。



「……んっ、
そんなの、家帰ったらふたりっきりじゃん……」

「そんなのまだまだじゃねーか!俺はまだ撮影も終わってねーのにっ!」

「えー、しょーちゃんワガママ~」

「じゃあ…雅紀は俺を置いてひとりで帰っちゃうのか?」


急に淋しそうな声になるしょーちゃん。



「…え、イヤ、あの……」



まぁ、ぶっちゃけ、ひとりで先に帰ろうとはしてたけど……



「俺がここでひとり淋しく寝てても雅紀はなんとも思わないんだ……」

「いやぁ…あの、」



まぁ、誰かと寝てたら問題だけど、ひとりなら……




「雅紀は俺がいなくても平気なんだ……」

「……んっ、しょ……!」



さっきからスネた口調で言ってくるわりに手はずっとオレの体を這い回ってんだけど!



そんなことされたら……!




「なぁ…平気、なの?」

「…ふぁ、しょ、ちゃ…やめ……」

「なぁに?やめてほしいの……?」




そんなことされて、耳元でささやかれたら……!


「なぁ…雅紀」

「しょ…んっ!」


しょーちゃん の唇 にオレのそれを 塞がれて息が止まる。



「んっ…んぁ……」

「まさ、き……」



ひとしきり激しくキスされて、しょーちゃんの唇が離れた頃にはもうオレには抵抗する力は残ってなかった。




「…な、雅紀……」

「ん、もう…しょーちゃんのバカ……」

「ふふ、俺、今から撮影だから、パワーちょうだい?」

「逆に疲れない?」

「疲れない!むしろ逆!雅紀いないと力が出ない……」

「もー!しょーちゃんてば……」

「こんな俺好きなくせに……」

「くふふ、好き。……大好き」



そう言ってオレはしょーちゃんの首に回した腕を引き寄せると……



「俺も…雅紀を、愛してる……」



しょーちゃんの甘ぁいキスが降ってきた。







おしまい





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そっか。翔さんが出番までに仮眠してたって言ってたのはホントはこんなことしてたのか(笑)

廊下の音楽がうるさかったのも、そりゃ雅紀くんの声が漏れたら困るもんね(笑)