《櫻葉短編》白い薔薇の花言葉 | sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

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赤さんと緑くんによるソフトな萌キュンイチャコラですが、激しめなものも書いておりますので未成年の方、男性の方はご遠慮下さい。

コメントは基本的に未承認にしております。





↓朝の続きです





。。。。。




えーと。




まだ、怒ってるかな?




今日は結局一日中別の仕事だったから朝怒らせてから顔を合わせてない。




仕事の合間にずっとラインを入れてるけど見事なまでの既読スルー。



電話はそっこー留守電に切り替えられる。





……相当怒ってるよな……




そりゃそうだな……



寝起きで寝ぼけてたとはいえ、さすがにちょっとふざけすぎた?







もう雅紀は帰ってるかな?




……帰ってきてくれてるよな?




怒ったまま帰ってこない、なんてあるわけないよな?





俺は玄関のドアを開ける前にひとつ、大きな深呼吸をして、手に持っているソレを抱えるチカラを少し強めた。






リビングに入ってキッチンを見ると入ってきた俺に背を向けて洗い物をしてるみたいだった。



とりあえずホッとする。





「……雅紀…………」




そっと背後から雅紀の名前を呼ぶけど聞こえてないのか、聞こえないフリをしているのか返事はない。




「まーさーきー」




俺はもう一度愛しい人の名前を呼んで、後ろから抱きしめた。



雅紀の手が止まる。



「雅紀……今朝はゴメンな?」


「………………」


「はい、コレ……」



そう言って俺は雅紀の目の前に白いバラの花束を差し出した。



「いつもありがとう。愛してる。雅紀……」



「………………」




……雅紀……?

……震えてる?



慌てて肩越しに顔をのぞき込むと下を向いて涙を堪えてるように見えた。




「雅紀……泣いてんの?」



「ちっ……違う、もん……」



「……え?」



「さっき、タマネギ、切ってた、から……
目に、しみただけ、だもん……」



そう言って洗ってた包丁を置いて涙を拭う。




「雅紀……こっち向いて?」


俺はホッとして雅紀に優しく話しかけた。




「ヤダ。オレ、怒ってるもん」



「じゃあ謝るから。こっち向いて?」



「許さないもん……」



「え?」


「思いっきり……抱きしめてくれないと……許さないもん……」



そう言って雅紀がゆっくりとこっちを向いてくれた。



顔はまだ下を向いたままだけど。



「ふふっ……雅紀。
顔上げて」



黙ってフルフルと首を降る雅紀。



「今朝はゴメンな?でも……雅紀の事が好きすぎて……
それは、わかってくれる?」



「ん……」



雅紀が俺の肩に頭を乗っけてくる。

それを優しく引き寄せて隙間なく抱きしめる。



「雅紀…………愛してる……」


「うん……オレも……愛してる……」


「……キスして、いい?雅紀……」


「……聞かないで……」


「ん…………雅紀……」


俺は雅紀の頬を引き寄せてソッと甘いキスをした。



目頭に涙が滲んでたのをタマネギのせいにして……。




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ちなみに……


白い薔薇の花言葉:清純・相思相愛・心からの尊敬