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今日で福岡公演二日目。
終わって軽く打ち上げするも、もう時間的にも終盤にさしかかってる。
少し離れたところで飲んでる雅紀にチラッと目をやると、頬を赤らめてジュニアたちと楽しそうに飲んでる。
年末の大仕事も終わって、この福岡公演はリラックスして楽しそうな雅紀が見られて心からホッとしてる。
でも……もうそろそろ引き上げさせないとけっこう飲んでるよな、アイツ……。
飲みすぎて色気がダダ漏れになる前に連れていかないと。
あんな色っぽい姿、誰にも見せたくねー。
そう思ってグラスを置いて腰をあげようと思った時、誰かが俺の前に立った。
「ん?」
顔を上げると……ニノ?
なんか……不機嫌そうな顔してるけど……
「どうした?ニノ……」
「翔さん……もう部屋戻んの?」
「んー……そろそろ雅紀もヤバイし引き上げさせようかと……」
そう言ったとたんニノが俺の顔にすごい近い距離まで顔を寄せてきた。
「ニノ?顔近い……」
「……で?また部屋連れ込んで腰痛めるまでヤるつもり?」
周りに聞こえないように声は抑えているけどすごい威圧感を感じる言い方。
「………………え?」
「昨夜も今朝もヤりすぎて相葉さん、腰ヤバかったでしょ。何考えてんの、まだコンサート終わってないのに」
「えっ。あー……イヤァ……」
「いい加減にしないと怒るよ、私も」
「あー……ハイ、悪りぃ……」
「そういうわけなんで今晩は相葉さんは私と一緒に寝るから」
「……えっ?……ええっ!?
イヤッ、ニノ……!」
ニノの言葉に驚いて顔をあげた。
「なに?なんかモンクあります?
今日も相葉さんにムリさせたら今度こそコンサートどころじゃなくなるけど」
ニノの目が怖い……
「イヤ……でも……」
「心配しなくても、相葉さんのことは大好きだけど翔さんみたいな感情はないから安心してください。
あくまで親友として大好きなだけなんで。
でも……」
「…………でも……?」
「これ以上相葉さんに負担ばっかりかけるなら黙ってないからね、私も。
わかった?翔さん……」
ニノがそう言って睨みを効かせたあと、ゆっくりと雅紀のそばへと歩いていった。
「相葉さーん。もう遅いから寝るよ。明日もリハあるでしょ?」
おい、今まで俺と話してた時と口調が全然違うじゃねーか。
「んー?ああ、ニノォ。
あれぇ?今日はニノと一緒に寝るのぉ?」
「そうだよ。翔さんまだ飲んでんだって。
ハイ、行くよ」
「ふーん。しょーちゃん、元気だねぇ」
「ほら、私に捕まって」
そう言ってニノが雅紀の腕を取って体をささえる。
雅紀もそれに合わせてニノに身を任せる。
「じゃあ、翔さん、お先に」
「しょーちゃぁん、おやすみなさぁい」
相変わらず真っ赤な顔をした雅紀がかわいく手を振ってくれるけど……
えーー……俺、今日ひとりで寝るの……?
でも……さっきのニノには逆らえない……
俺は大人しく部屋を出ていくふたりを目線だけで見送った。
気を紛らわせるためにもまた飲むか……
そう思ってさっき置いたグラスに手をかけた。
「翔くーん。ひとりで淋しいんでしょー?」
「今日はニノにまー、持ってかれたなぁ」
「んあ?」
また顔をあげると今度は智くんと松潤が立ってる。
「うるせーよ。
でも……確かに俺と一緒に寝ると雅紀が危ないしなー……」
「そう思ってんなら隣に寝ててもガマンすりゃあいいのに。どんだけお盛んなの?」
松潤が呆れながらもクスクス笑いながらそんなことを言う。
「うっ、うるせーよっ!あんな雅紀と一緒に寝ててガマンなんかできるかってーの!」
「ふーん。確かにあの相葉ちゃん、色気ダダ漏れてるもんねぇ。あーなると親友のニノじゃないとダメだわ」
「だから翔さん、俺らが付き合ってやるから。
なっ?」
「そうそう。なんなら一緒に3人で川の字で寝るかー?」
「え……イヤ……それは、いいです……」
「まぁとにかくカンパーイ!」
「カンパーイ…………」
まぁたまにはいいか……このふたりと飲み明かすのも……
雅紀はニノにおまかせして……
あのふたりもたまには親友同士で色々話すこともあるだろ……
ただし、明日は朝イチで迎えに行こう……
そう思って俺はふたりとグラスを合わせてまたゆっくりと飲み出した。
明日につづく……?