どうもぱちんこ特許チャンネルです。
先日Twitterでネタを募集した際に、
「カジノ系の企業が日本で出願している特許が気になります」
というご意見を頂いたので、今日はそのことについて調べてみました。
※Twitterに限らず、コメント欄の方に扱ってほしいネタを書いて頂けると高確率で採用されると思いますのでよろしくお願いします。
ちなみにカジノの知識は全くありませんので、今日は余談や小ネタは挟まず、淡々と出願状況を見ていきたいと思います。
なるべく最新の出願状況がわかるように、出願日が『2018年1月1日~』のものに絞りました。
<検索条件>
・出願日:2018年1月1日~
・検索ワード:「要約」もしくは「特許請求の範囲」に『カジノ』が含まれるもの
<検索結果>
※分割出願含む
・約40件
<出願人>
※2件以上出願している出願人のみ
①富士通株式会社(3件)
②株式会社ユニバーサルエンターテインメント(5件)
③コナミゲーミングインコーポレーテッド(9件)
④エンゼルプレイングカード株式会社(16件)
<企業HP/発明の名称>
①富士通株式会社(3件)
【出願中】
・特開2021-33942:情報処理プログラム、装置、及び方法
・特開2021-51596:検出プログラム、装置、及び方法
↓
※図面ピックアップ
【審査請求中】
・特開2019-159502:利用制御プログラム、利用制御装置及び利用制御方法
いずれも『カジノ施設を利用する際の制御方法(顧客管理)』に関する内容がメインのようですね。
②株式会社ユニバーサルエンターテインメント(5件)
【出願中】
・特開2020-126418:通貨取扱システム
⇒多種の通貨が取扱可能な通貨読取装置を備えるが、通信障害(オフライン状況)が発生した場合は現地通貨しか使えなくするシステム
・特開2020-126421:管理サーバ
⇒ほぼ同上
・特開2020-174957:情報管理システム及び端末装置
⇒カジノサーバとモバイル機器間における情報管理システム
・特開2021-013596:情報処理装置及び払出管理システム
⇒ハンドペイ発生条件が成立した後にゲーム価値の残高情報を消去するとともに残高情報を外部に送信する
・特開2021-064285:ゲーム媒体管理装置及びゲーム媒体管理方法
⇒チップの識別子とチップの位置情報によりチップの管理を行う
ゲーム媒体(チップ)を管理する部分がメインのようですね。
ハンドペイ発生条件とか書きましたが、それが何なのかは理解してません
③コナミゲーミングインコーポレーテッド(9件)
【出願中】
・特開2020-075103:ゲーミングマシン
【審査請求/拒絶理由応答中】
・特開2020-006143:ゲーミングマシン
・特開2020-191095:顧客顔認識システムを有するカジノ管理システム
【登録済み】
・特開2018-195294:カジノ管理ネットワークコンピュータシステム
・特開2018-175855:ゲーミングマシン
・特開2019-010499:ゲーミングマシン
・特開2019-162407:匿名プレイヤーへのボーナス付与を行うカジノ管理システム
・特開2019-195616:ゲーミングマシン
・特開2020-047260:顧客顔認識システムを有するカジノ管理システム
顧客管理システムと実際のカジノ用マシンに関する出願が半々といった感じです。
特徴としては特許査定率が高いです。
残念ながらカジノの知識がないので、めちゃくちゃ限定した内容で特許になっているのか、めちゃくちゃ広い内容で特許になっているのかはわかりませんが。
④エンゼルプレイングカード株式会社(16件)
※数が多いので詳細は割愛します
※分割など親子関係までは見ていません
【出願中】12件
・ゲーム管理システム
・テーブルゲームの不正管理システム
・遊技用代用貨幣の管理システム
など
【審査請求中】2件
・ゲーム管理システム
・シャッフルプレイングカードおよびプレイングカードの製造方法
【拒絶査定】1件
・ゲーム管理システム
【登録済み】1件
・テーブルゲームの不正監視システム
その名の通り「プレイングカード」を中心としたグローバル企業のようですね。
出願内容は主にテーブルゲームの不正監視システムが中心のようです。
<雑感>
・思ったより出願件数が少ない
⇒検索漏れの可能性も大いにある
⇒すでに監視システムなどの技術が成熟した分野?
・海外企業による日本での出願がほとんどない
⇒検索漏れの可能性も大いにある
・ゲーミングマシンに関する出願が少ない
⇒ディーラーが中心でマシンは少ない?
⇒それともマシンの中身を開示すると不正につながるから?
⇒「遊技性」の部分で複雑さを必要としないから?
最初に伝えた通りカジノの基礎知識がないのでこれくらいしか感想が出てきませんが、何かの参考になったなら幸いです。
今日はここまで。
それではまた。