例えば、なみなみと注がれたコップの水を運ぶ前に「絶対にこぼさないでね!」と言われた時と、「こぼしても大丈夫だからね!」と言われた時とではどちらが水をこぼさないで運べる確率が高いのでしょうか?
答えは後者です。
前者はこぼしたらいけない!という観念が生まれてしまいこぼしやすくなってしまいます。
一方で後者はリラックスした状態で運べるのでこぼさない確率が高いです。
うつ病の患者さんに多いのが昼夜逆転です。
朝方に起きられず昼まで寝て、夕方に動き出し、夜に活動してまた朝に眠る。
ですが、入院治療では「規則正しい生活が大切」と指導され昼は眠いのを頑張って起き、夜は眠くないのに睡眠薬で眠らなければならない。
そんな時に患者さんに「そのまま昼夜逆転で大丈夫ですよ。状態が良くなれば自然と生活リズムが整ってきます。」と伝えるやり方に変えるとそちらの方が経過が良いらしいです。
なぜ昼夜逆転が起きるのかというと、昼の時間帯は世の中の人が働いていたり、学校へ通っている時間帯に自分が何も出来ずにいることが精神的に苦痛だからです。
一方で夜の時間帯は、世の中の人々が休んでいる時間帯なので自責の念に苛まれにくいのです。
ですので、昼夜逆転することがうつ病の患者さんにとっては自分を責めずにいられ、リラックスできる状態なので症状が治癒しやすいのです。
ですので「〜しなければならない」という考え方より「〜しても大丈夫だ」という楽観的な思考がストレスを生まず、結果的に物事が良い方へ向かうのではないでしょうか。