自宅は築50年越えの空き家をフルリノベーション
インテリアと家づくりが学べる、一級建築士のブログ
中山美穂さんがヒートショック(?)が原因で亡くなられた、というニュースが流れてきました。まだお若いのに…
今日の東京都の最低気温は6℃、冷え込みも強くなってきたため確かにヒートショックの危険性は高まってます。
しかし、メディアで報じられ皆さんが想像するヒートショックによる事故は極一部で、大半は浴室内熱中症であるという研究結果もあるんです。
ではまずはヒートショックのおさらいから。
概ねこのような説明が一般的です。
そして交通事故死者数の約2倍、年間2万人の方がヒートショックで亡くなっている、という情報も併せて報じられます。
また、入浴中の急死の90%以上が65歳以上の高齢者とも言われています。
政府も浴室内事故を防ぐため、以下の6つを呼び掛けています
- 入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく
- 湯温は41度以下、お湯につかる時間は10分までを目安にする
- 浴槽から急に立ち上がらない
- 食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避ける
- お風呂に入る前に、同居する家族にひと声かける
- 家族は入浴中の高齢者の動向に注意する
そしてこの中で最も気を付けなければいけないのは、2番です。
その理由は以下の記事に書いてあります。
~産経新聞より~
記事によると、浴槽内で今までヒートショックが原因とされてきた死亡事故は、
実は「浴室内熱中症」だった可能性が高い、とのこと。
以前は、浴室内の死亡事故=ヒートショックで片付けられてたのですが、ここ数年は浴室内熱中症が主な原因であるという考え方が広まってきました。
湯舟で「のぼせて」しまって意識を失い溺死、実はそのようなケースが多いとのことなんです。
特に高齢者の方は加齢により体内の温度センサーが鈍感になり、寒い日にはつい熱いお湯に長時間浸かってしまうリスクがあるのです。
もちろん脱衣室や浴室を暖めるというのはヒートショックを防ぐ上では効果的です。
しかしそれだけでは不十分で、熱めのお風呂で長風呂しない、ということが浴室内での事故を防ぐためにはとても重要なのです。
とはいえヒートショックは浴室以外でも発生します。
そこで局所暖房が有効なのですが、トイレや脱衣室には小型ヒーターなどを置くと良いでしょう。
そして何と言っても住宅の高断熱化が、ヒートショック防止に効果的であることは間違いありません。
今まで何度か取り上げた窓リノベ補助金ですが、来年も継続することが決まりました。
電気代も上がる一方ですので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
今週末には今年一番の寒波到来とのこです。
熱めの長風呂には十分気をつけてください。
中山美穂さんのご冥福をお祈りします。