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自宅は築50年越えの空き家をフルリノベーション

インテリアと家づくりが学べる、一級建築士のブログ

 

 

 

建築基準法の改正により2025年4月からフルリノベーション(スケルトンリフォーム)を行う際、確認申請が必要になる可能性が高くなりました。

 

 

現在、木造2階建て(4号建築物)などの一般住宅は、フルリノベを行う際に建築確認申請が不要です。(一定の増築等は除く)

 

要するに検査機関の許可なく工事が出来たのです。

 

 

ここで一つ勘違いしていけないのは、「許可が不要だから建築基準法を無視していい」というわけではないこと。

 

あくまでも基準法に抵触しない工事が行われることが前提で、検査機関によるチェックは省略するという意味なんです。

 

 

 

では、今後リノベで確認申請が必要になるとどう変わるのか。

 

まずは確認申請の費用が発生します。

 

一般的な木造2階建て住宅で相場は20万円前後といったところでしょうか。

 

 

続いて工期が延びます、確認申請関係書類を作成する必要がありますからね。

 

 

そして違法建築物をフルリノベする際には是正工事の費用が発生します。

 

昔の建物は審査もゆるゆるだったので、基準法に違反してる建物も少なくありません。(既存不適格とは違います)

 

 

 

 

こう見るとデメリットが多いように見えますが、メリットもあります。

 

例えば審査機関のチェックが入ることで、一定の耐震・断熱性能が担保されます。

 

 

また今までは専門知識を持っていない業者もフルリノベ工事を行えましたが、今後はそのような業者が工事を行うことも難しくなるでしょう。

 

 

小規模のリフォーム工事に関しては今後も確認申請は不要です。

 

壁紙の張り替えやお風呂、キッチンの交換などですね。

 

また、外壁の塗り替えも許可不要です。

 

 

 

 

我が家のように既存の外壁の上に板材を重ね張りする工事も許可は要りません。(準防火地域は要確認)

 

何度も言うとおり許可が要らないからといって、建築基準法を守らなくていいというわけではないのでご注意を。

 

 

 

中古住宅や空き家のリノベを検討している方は、来年4月までに工事を開始することも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。