自宅は築50年越えの空き家をフルリノベーション

インテリアと家づくりが学べる、一級建築士のブログ

 

 

 

ついに一部の銀行が変動金利型住宅ローンを上げる方向に舵を切りました。

 

 

とは言っても今日明日から返済額が増えるわけではなく、変動金利の決まり方はとても複雑になっているため、詳しくは上の記事を…

 

 

そんな中、こちらも心配です。

 

出典:日本経済新聞

 

20代の持ち家率が過去最高となり負債超過が進んでいるという日経新聞の記事。

 

家を建てる仕事をしている身からすれば嬉しい反面、時には「本当に大丈夫?」と心配になることもあります。

 


以前相談に来られた20代前半の地方公務員の方、年齢の割に予算が多かったためその予算の根拠を聞いてみると

 

 

「他のハウスメーカーで仮審査をしてもらって通ったから」とのこと。

 

 

実はこのパターン多いんですよね…

 

やっぱり公務員って住宅ローンに強いので、結構な額が通っちゃうんです。

 

口車に乗せるのが上手いハウスメーカーの営業もいますしね。

 

 

いくら安定している職業とはいえ、月の手取りの半分近くが住宅ローン返済にまわると生活はかなり苦しくなるはずです。

 

で、ここに来て変動金利の上昇ですよ。

 

 

例えば

4,000万円を変動金利35年0.5%で借りると月々の返済は約103,000円。

 

これが金利上昇で0.6%になると約105,000円に。

 

こう見ると2,000円程度なのでなんとかなりそうですが、そもそも上がる前の返済額でもキツイのであれば2,000円は決して安くないはず。

 

しかも35年トータルの返済額は70万以上アップします。

 

もし金利が1%なんてことになったら…

 

可能性は低くても常に最悪の想定はしておくべきです。

 

 

あと数年で住宅ローン完済、というような方は今さら金利が上がろうが影響は軽微ですが、まだ30年以上あるなんて方はそういうわけにはいきません。


 

しかも今日本は円安で四苦八苦しているわけで、日銀が利上げペースを早める可能性も否定できなくなってきました。


4月18日、日銀の植田総裁は円安進行に伴う物価高について「無視できない大きさの影響になれば、金融政策の変更もありえる」と述べました。

 

円安を為替介入で食い止められなければ、利上げで対応するということでしょうか?


ちなみに4月19日現在、次回の利上げは10月と予想してる人が多いようです。



先日、アメリカの住宅ローン金利もまた7%台に戻ってきましたからね。


日本はどうなることやら…



 

「借りられる額が借りていい額ではない」

 

もう散々擦られてきた格言ですが、やはりこれに尽きます。