自宅は築50年越えの空き家をフルリノベーション
インテリアと家づくりが学べる、一級建築士のブログ
我が県でインパクトのある空き家リノベ補助金が発表されました。
予算案でありまだ詳細も不明ですが、空き家をリノベーションし販売した事業者に最大300万円補助するとのこと。
購入者に対する直接的な補助金ではないようですが、実質300万近い値引きの恩恵を受けられる可能性が高いです。
更に国が今現在行っている【子育てエコホーム支援事業】と【先進的窓リノベ事業】を組み合わせることが出来れば、総額500万円前後の補助を受けられることになりそうです。
ここまでの補助額は近年ありませんでした。
私が空き家リノベをした時(2020年)なんて自治体から60万円、国から60万ポイントでしたからね。
いや、頂けることはありがたいですよ、原資は皆さんの税金ですし。
とはいえ国からは現金じゃなくてポイントですからね…
当時【次世代住宅ポイント】という愚策がありまして、指定された商品に交換するしかないポイントが給付されたのです。
家電など色々と選べるのですが60万ポイント(60万円相当)分も欲しいものがなくて困りました。
評判が悪かったのでその翌年から現金給付になりましたけどね。
マイナポイント
節電ポイント
キャッシュレスポイント
もうそろそろポイント事業やめませんか…
おっと話が脱線しましたが、とにかく今は多くの自治体が空き家リノベに補助金を出す傾向にあるのです。
しかし注意点もいくつかあります。
まずはなんと言っても年齢と子供の有無です。
国の子育てエコホーム支援事業では、補助対象者を【40才未満の夫婦】と【子育て世帯】に限定しています。(新築の場合)
まあそもそも事業名がそうなっていますからね。
子育てエコホームのリフォーム版はそのような縛りはないのですが、上記の若者夫婦もしくは子育て世帯に該当する場合は補助額の上限がUPします。
自治体が独自に行う事業も、若者夫婦・子育て世帯に限定しているものが多いです。
ちなみに補助金の交付申請前に離婚してしまいますと、補助金がもらえなくなるので注意してくださいね。
離婚はその後に。
また夫婦でも同居が確認できない場合は補助対象外になるとのことです。
その他にも事実婚状態でも補助対象になることもあるようですし、自分が補助対象なのかどうかは以下を参考にしてみてください。
最後にお得で快適な空き家リノベを実現するための要点をまとめてみました。
1. 築浅物件より築古物件をフルリノベ
築年数の浅い物件は建物自体に価値が残っているため、物件購入価格が高くなってしまいます。
築30年を超えてくると建物自体の価格は0円近くになってきます。
よって築35年前後が狙い目となってくるでしょう。
(私は築50年の空き家を購入しましたけどね。笑)
2. 築年数に惑わされない
築年数が浅いほうが安心、という気持ちはとてもよくわかります。
しかし築20年前後の中途半端な断熱性・耐震性の建物で暮らすより、築古をフルリノベして断熱耐震ともに今の新築レベルまで引き上げたほうがより快適で安心となるでしょう。
補助金など考慮とすると、結果的にトータルコストが大きく変わらない場合もあります。
3. フルリノベは補助金に加え減税も
フルリノベを行うにあたって大きな補助額を占める「先進的窓リノベ」は必須です。
場合によってはトリプルガラスサッシを使用し、最上位の補助金を得ましょう。
また、耐震・断熱改修工事は所得税控除・固定資産税減税の対象となることがあります。
条件がありますので事前のチェックをお忘れなく。
4. 増築・減築行うと固定資産税が上がる?!
確認申請を伴う増築が発生するリノベは固定資産税が上がる可能性が高いです。
また減築においても不動産登記変更を行うことで、固定資産税が上がる可能性があるとのことです。
所有権移転後に登記されてる床面積が以前から変更されてると、調査対象になるようです。
しかし実際は築22年を超えてる木造住宅に関しては、大幅なリフォームをしても固定資産税が爆上げするようなことはないとのこと。
これら以外にも空き家リノベを成功させるポイントはたくさんあるのですが、是非過去の記事をご覧になっていただければと思います。