
一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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木目調やレンガ調といったようなクロス(壁紙)は極力避けた方がいい、というのはこのブログでも何度も書いてきました。
そりゃ本物の木やレンガを使えたら一番良いというのは皆さん百も承知でしょうが、実際問題家づくりには予算もありますし全ての希望を叶えるのは難しいものです。
ということで、
「クロスでもいいから木目調やレンガ調を使いたい!」
という方にいくつかアドバイスを。
まず気を付けたいのがサッシまわりです。
ネット上の画像を使ってしまい申し訳ない…
斜め張りが特徴的な板張り調クロスですが、注目してもらいたいのはクロスを巻き込んでいるこの部分です。
本物の板張り壁ではこのような仕上がりはあり得ない(不可能ではないけど)ので物凄く違和感が出てしまいます。
いかにも壁紙を貼っているような…
ちなみにこちらは本物の板張りです。
縦張りでも横張りでも基本的にはサッシ(写真は室内窓ですが)に枠を設けます。
なので木目調クロス面にサッシがある場合は、枠ありのほうがより本物っぽく見えるでしょう。
本物の板張りがどのような仕上がり(納まり)になるか理解していないと、非現実的な形でクロスを張ってしまうので注意しなければいけません。
レンガ調クロスも同様です。
こちらもネット上の画像ですみません
これは誰が見ても「んん?」ってなりますよね。
アーチに沿ってレンガが湾曲するのはやはり違和感が。
せめてアーチ部分も矢印の柄方向と向きを合わせればまだ良かったのですが…
内装業者が独自で判断したのか、営業や現場監督の指示があったのか定かではありませんが、これはお施主さんがかわいそう。
このようなミスも起こらないとは言い切れないので、そういった意味でも木目やレンガ調クロスはあまりオススメできないのです。