一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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外壁塗装のシミュレーションを作成することがあります。
塗装後のイメージが湧きやすいと評判で、平均5パターンくら作ることが多いです。
しかし中には…
10パターン以上シミュレーションを希望される方も少なくありません。
色の種類は無限大(調色する場合)なので、我が家にはどんな色が似合うのか見てみたい、という気持ちはよくわかります。
しかしこのようにたくさんのパターンを作った場合、最終的には一番最初に検討してた色に決まることが多いんですよね。
「色々と作ってもらったけど、やっぱり最初に思い描いてた色がいいよね」と。
選択肢が多いことは一見とても良いことのように思えますが、実はデメリットもあります。
家づくりを経験された方は分かると思いますが、例えば壁紙。
主要メーカーだけでざっと数百種類あります。
この中から好きなモノを数点選んでくださいと言われても悩みますよね。
なので住宅会社によっては予めいくつかピックアップして、その中からお施主さんに選んでもらうという形式をとっていたりもします。
お施主さんからしたら「選択肢を全て見せてよ!」と言いたくもなるかもしれませんが、その住宅会社や担当者を信頼しているなら、この形式のほうが結果的に満足するでしょう。
しかし作り上げたいスタイルが自分の中ですでに確立している方は、選択肢が広いほうがスタイルを追求できると思います。
自分がどんなスタイル・インテリアが好きなのかも定かではない状態で、膨大な選択肢の中から好きなスタイルを模索するのは、とてつもない労力と時間がかかってしまうのです。
【ジャムの法則】をご存じでしょうか。
24種類のジャムを置いた売り場と、6種類のジャムを置いた売り場ではどちらが売れるのか、というアメリカで行われた実験です。
結果的から言うと24種類の売り場にはたくさんの人が集まりましたが、購入する割合では6種類の売り場のほうが圧倒的に高かったという話です。
選択肢が多いことは興味をそそりますが、最終的に決断するところまではいきにくいといったことが分かりました。
だからと言って単純に選択肢を少なくすればよい、というわけでもありませんけどね。
私はメニューの多いの飲食店に行くとなかなか決められません。
ここはハンバーグが美味しいと聞かされていても、メニューに大好きなカツカレーを見つけた途端に心が揺らぎます。
散々迷ったあげくカツカレーを頼むのですが大抵の場合は味は平凡、そして次第に周囲で美味しそうにハンバーグを食べてる方が羨ましく思えてきます。
なので最近はこのようなお店ではメニューを隅々まで見ないようにしています。
そしたらもう迷ったり後悔したりしないじゃないですか。
(最初からカレー屋に行けよ!というツッコミは受け付けません)
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