一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。

また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。

 

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家の断熱性能を高めるため、極限まで窓の数を減らした家がツイッターで話題になってました。

 

 

とある工務店の企画住宅(?)で、LDKには掃き出し窓が1つあって他は小さな窓が1つくらいだったような。

 

とにかく窓が少なく、昼間でも常に照明がいるだろうなあ…と誰が見ても容易に想像できるくらいです。

 

 

確かに窓の数を減らせば、家の断熱性能を示すUA値は向上します。

 

 

しかし建築基準法には採光の確保が義務付けられていて、必要な窓の大きさまで決められているのです。

 

 

住宅の居室なら床面積に対して1/7の大きさの窓が必要になります。

(地下室などは居室であっても窓は無くてOK。当たり前ですが…)

 

 

つまり、7畳の部屋には畳約1枚分の大きさの窓が必要なのです。

(詳細な計算は複雑で実際には畳1枚分以下でもOKとなる場合が多い)

 

 

 

建築基準法は古い法律でたまに???と思うこともあり、この1/7という面積の根拠もいまいち謎です。

 

最低限の住環境を確保するためにこれくらいの窓は設けましょう、という意味合いなのでしょうか。

 

 

耐震や防火の規定に比べ重要度は低い条文ですが、しかし家はただ安心安全に住めればいいってものでもないですからね。

 

 

 

 

 

 

 

窓は採光を確保するためだけのものではなく、景色を取り入れたり屋外空間との繋がりを生んだりと、断熱性能とはまた違った意味での快適性を与えてくれます。

 

 

また住宅密集地であっても窓の計画次第で、プライバシーを確保しながらも明るい空間を実現している例はたくさんあります。

 

 

 

断熱性能を追及することは良いことですが、他の大切なことを犠牲にしてまでというのはちょっと違うような気もします。

 

 

性能は「いい塩梅」に留めて、もっと心豊かに暮らすための工夫に目を向けてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

ちなみに、最近お風呂に窓を設けないお家も増えてきましたよね。

 

 

ん?

 

建築基準法的に窓無くて大丈夫なの??

 

と心配になった方、大丈夫です。

 

 

浴室は居室として扱われないので採光のための窓は不要なのです。

 

 

 

そもそも居室とは?

 

法的には【居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室をいう】

 

と、明記されています。

 

 

 

でもお風呂にケータイや本を持ち込んで1時間くらい入ってる方いますよね(私のこと)

 

 

そういう方は例外だそうです。

 

(以前、検査機関に問い合わせました。笑)

 

 

 

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