一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。

また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。

 

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最近の住宅を見ていると、ガルバリウム鋼板と板張りを組み合わせるパターンが人気のようです。

 

ガルバのクールな素材感に無垢材の温かみがプラスされると、なんとも言えないバランスに仕上がりますね。

 

 

 

ガルバは10年くらいでは変色などの劣化がほとんど見られない素晴らしい素材です。

 

 

このお家もおそらく築10年近いはずですが、ガルバ部分はとても綺麗な状態です。

 

それと比べバルコニーの無垢材部分はかなり変色が進んでいますね。

 

 

外壁に無垢材を使うとどうしてもこのように黒カビが発生してしまいますが、これによって木が腐れたりすることは稀です。

 

 

このまま放置して経年変化が進むのを待ってもいいですし、塗装で着色するというのもありです。

 

 

 

上の記事でも書きましたが、綺麗なガルバと黒カビの生えた無垢材が並ぶとどうしても無垢材の変色が気になってしまいます。

 

 

いわゆる【コントラスト効果】というやつです。

 

 

コントラスト効果(対比効果)とは、ある2つのモノや事象を比べた時に感じられる差が、実際の差よりも大きく感じられる心理的な現象のことを言います。

 

 

例えば自社の商品を売る時なども、その商品がどの程度優れているのかを分かりやすくするために、他社の類似商品と比べたりすることがあります。

 

自社の商品よりも劣っているA社・B社・C社の商品と比べることで、より商品が魅力的に感じられるのです。

 

これコントラスト効果を利用したマーケティング手法ですね。

 

 

 

 

 

話を戻しまして…

 

メインの外壁はガルバリウム、でも板張りも組み合わせたいという場合は1階や雨の当たらない部分に使うことをオススメします。

 

 

 

 

 

ガルバと板張りを組み合わせた例です。

 

どれも1階部分でなおかつ屋根のかかっている面を板張りとしています。

 

 

 

こちらはリノベーション物件ですが2階バルコニー内も板張りです。

 

しかし屋根はしっかりとかかっています。

 

 

 

このようにすることのメリットは2つ。

 

まずは変色しにくいという点です。

 

雨や紫外線を避けることで木への影響をかなり抑えられます。

 

 

 

そしてもう1つはメンテナンスが行いやすいという点。

 

脚立があれば自分で塗装することも可能です。

 

 

これが2階部分となると場合によっては足場が必要になります。

 

それだけでかなりコストがかかってしまいますからね。