一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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対面型キッチンというものが定着して、何十年経つでしょう。
最近では「対面」というワードもあまり使わなくってきました。
キッチンのデフォルトを「対面型」と認識してる人が増えてきたからです。
「キッチンは独立させたいんです」
もちろんこのような要望もあります。
感覚としてお施主さん全体の1~2割くらいでしょうか。
とはいえ飲食店の厨房のように完全に独立させるのではなく、あくまでも空間として独立させたいという方がほとんどです。
独立型キッチンのメリットはたくさんあります。
多少散らかっていても気にならない。
リビング側に臭いがいきにくい。
料理に集中できる。
キッチンを衛生的に保ちやすい。
などなど。
とはいえ閉塞的な空間にもなりやすいので、窓の配置には気を付けましょう。
他にも、上の写真のように垂れ壁で囲っても、吊戸棚はつけないほうがいいですね。
使いにくい上に圧迫感が半端ないです。
垂れ壁の有無で雰囲気は大きく変わってきます。
こちらはダイニングに対して対面ではありますが、間取りや動線的には独立したキッチン。
垂れ壁がないので一体的な空間にはなりますが、臭いはダイニング側に漏れやすいです。
換気扇回していればあまり気にすることでもないんですけどね…
ダイニングとの間をガラスで仕切りました。
壁だと閉塞感が強くなる、かといって開口(垂れ壁)ではオープン過ぎる。
その中間がガラスによる間仕切りでした。
リビング側から明かりも入りますし、ガラス(アルトドイッチェ)の透過具合が絶妙です。
またリビングダイニングとは別空間になるので、キッチンのインテリアもLDに合わせる必要もありません。
キッチン単独でインテリアを考えることが出来ます。
コの字型キッチンに垂れ壁、そしてカウンターを設けることでちょっとお店っぽい雰囲気になりますね。
オープンなんだけど独立している、この感覚が好きな人は多いようです。
対面キッチン(オープンキッチン)が増えて、リビングやダイニングからキッチンの様子がよく見える間取りが増えています。
そうなるとキッチン自体もソファやテーブルと同じく、LDKのインテリアを構成する大事なアイテムになります。
大手住設メーカーはキッチンの種類も豊富で、扉などたくさんのデザインが用意されています。
ただ…大きい声では言えませんが…デザイン性は微妙です。
LDKの内装やインテリアはとてもオシャレなのに、某システムキッチンのせいで残念なことになってる施工写真をたまに見ます。
「なぜここまでやって、キッチンだけ…」
明らかに空間の中でキッチンだけが浮いちゃっているんですよね。
無垢材の床に木目調パネルのキッチンを合わせれば、そうなるのは当然ですが…
それならいっその事、もう少しキッチンは目立たないようにしたいですね。
予算の都合上、かなり安い国内メーカーのシステムキッチンを使うこともありますが、LDやお客さんの動線などからは見えにくいように計画にしています。
なんでもかんでもオープンにせず、見せる所、見せない所をちゃんと考えて計画することが大切です。
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