一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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こちらの2つのお家、
どちらも同じ板材を同じ色に塗装しているのですが、ある部分が決定的に違います。
わかりますか??
正解は・・・
板一枚の長さです。
上は継ぎ目が出るように長さをランダムにして板を張ってますが、
下は床から天井まで継ぎ目なしで一枚の板で張っています。
ラフで遊び心のある雰囲気にしたいのか、シャープでスマートな印象にしたいのかなど、求めるスタイルによって張り方を微妙に変えています。
細かいことなんですが、こういったことの積み重ねで完成度の高い空間が出来上がるんです。
この2枚も同じ材料(パイン羽目板)ですが、塗装が明らかに違います。
木目を出すのか、潰すのか。
全く雰囲気が異なりますよね。
板張りの壁とひとえに言っても、板材には多くの種類があります。
そして張り方、塗装次第で仕上がりは無限大。
たまに明らかにその部屋の雰囲気に合っていない板張りの壁を見かけます…
「板を張ればオシャレになる」、必ずしもそういうわけではありません。
その家のスタイルに合ったものをちゃんと提案できるかが、建築士や営業の腕の見せ所なんです。