一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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住宅ネタの宝庫「日経ホームビルダー」という専門雑誌があります。
一般の方はまず読まないであろうこの雑誌、しかし興味深い内容も多いのでちょっとだけご紹介。
2016年以降に家を建てた400人の施主に行ったアンケート。
【建築依頼先に不満を抱きましたか?】
抱かなかった 55.2%
抱いた 44.8%
続いて「抱いた」という人に質問。
【住宅会社のプラン・設計のどこに不満があった?】
「外観や内観のデザイン」と「間取り」が同率1位で、71%の人が不満があったと回答。
続いて「敷地の利用計画や建物配置」や「コスト調整力」などがありまして、
「省エネ性」や「耐震性」に不満があったという人は40%程度でした。
間取りに対して不満があるというのは、仕方がないことだと思っています。
その理由はこちらに
他のアンケートを見ても間取りで後悔している人は多いですね。
「省エネ」や「耐震」について不満が少なかったのも理解できます。
何故かと言いますと、それらは数値でハッキリと明示できるからです。
UA値、C値などの断熱気密性能を表す指標、耐震等級など数値で優劣を事前に確認できます。
結果を予測できるので、建物が完成して不満を感じるというのはきっと少ないのでしょう。
では、デザインに不満が多い理由とは何が原因なのでしょうか。
外観デザインの場合、今はCGパースでかなり正確な完成予想図を作れます。
多くの住宅会社で外観パースは作っているはずなので、こちらの不満は多くないと思います。
そうなるとやはり内観デザインでしょうか。
このアンケートにはさらに続きがあり、
住宅会社にその不満を伝えてない人にこう質問しています。
【プラン・設計への不満を伝えなかった理由は?】
「建築依頼先の責任とは言えず、伝えても改善を見込めないから」
これが不満を伝えていない理由の1位です。
ここから想像するのは、壁紙やインテリアなどお施主さん自身で好きなものを選んだため、それを選んだ自分達にも責任の一端がある、と思っているのではないでしょうか。
何においても最終決定をするのはお施主さんになりますので、仕方ない部分でもあるのですが…
では、この不満を抱かないために何をするべきか。
まず第一にセンスある担当者に就いてもらうこと。
センスの有無はその人が過去に担当した物件を見せてもらうのが手っ取り早いです。
そして注意しなければいけないのが、フランチャイズに加盟している住宅会社。
オシャレな写真をホームページに載せてますが、実はそれらはフランチャイズ元から提供されたイメージ写真であることが多いです。
ホームページのトップはめちゃくちゃオシャレなのに、実際の施工例を見てみると「あれ?」ということが多々あります。
必ずその会社の施工例写真を確認してください。
そしてこれもよく言われることですが、モデルハウスではなく完成見学会に参加してください。
基本的にモデルハウスはその会社の最高グレードで建てているので、参考にならないことが多いです。
対して完成見学会はその住宅会社の真の実力が発揮されます。
CGパースと完成写真を比べました
実際に使ったアイテムを中心にピックアップ
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