今日のニュースで「東京野菜」なるものが取り上げられていた。
東京の郊外で収穫された野菜を都内で消費する、
いわゆる地産地消である。
価格も安く設定されていて、とても人気が高いとのこと。
ニュース内のインタビューで
「野菜の輸送で発生するCO2は1/44になりとてもエコである」
こんな発言がありました。
たしか福岡-東京間の場合だったような・・・
すみません、細かいところまでよく覚えてなくて・・・
たしかに輸送で発生する温暖化ガスは大幅に削減されるでしょう。
これは明らかです。
しかし、温暖化ガスを発生するのはなにも長距離輸送中だけではありません。
実は温暖化ガスの排出の大部分は「生産段階」にあるという研究結果もあります。
アメリカの論文ですが、
食品(野菜や食肉)の生産段階ですでに83%もの温暖化ガスを発生しているとのこと。
生産者から小売店へ向かう最終段階の配送で発生するCO2はわずか4%
もちろんアメリカと日本では状況は異なるかもしれないが…
地産地消がエコの観点で本当に優れているのかどうか判断するのは難しい。
様々な要因が絡み合って計算が複雑になるからだ。
人間は複雑な計算が嫌いだ。
分かりやすい部分だけを切り取って、自ら納得しようとする。
都内から1,000km以上離れた福岡からわざわざトラックで運ばれてくる野菜と
東京郊外で取れた野菜。どちらがエコですか?
そう聞かれたら答えは決まってしまうのだ。
もちろん地産地消はエコだけに重点をおいたものではなく
様々なメリットがあることは間違いない。