「ドーナツ2つ無料!」
「たこ焼き無料!」
「アイス無料!」
ソフトバンクが始めたスーパーフライデーというサービス。
若者の契約囲い込みの戦略です。
「無料」という言葉は魔法の言葉で常に私たちを惑わし続けます。
ファッション雑誌の付録
コンビニのお茶に付いてるおまけ
保険会社から配られるカレンダー
2枚買うと3枚目が無料になるTシャツ
今の季節なら街角で配られる企業広告がプリントされたうちわ
無料で何かが手に入ると私たちは嬉しい気持ちになります。
これは誰にも共通します。
そして無料の品を集めるだけ集めて
結果的には大半を捨ててしまう。
炎天下の中、無料のアイスに汗だくになりながら長時間並んだ結果
体調を崩してしまったり。
なぜここまで「無料」は私たちを惹きつけるのでしょうか
今から10年以上前、アマゾンがある金額以上の注文をすると配送料を
無料にするサービスを始めました。(今ではごく当たり前のサービスですが)
もちろんこのサービスは人々に受け入れられ
アマゾンは全世界で売り上げを大きく伸ばしました。
しかし、フランスだけは何故か全く売り上げが伸びませんでした。
実はフランスの支社だけは他とは違う取り決めのサービスを行っていたのです。
ある一定額以上で配送料を無料にするのではなく
1フラン(20円程度。現在の通貨はユーロ)にしたのです。
たった20円!
無料と大して違わないように思えますが、これが大間違いでした。
そしてアマゾンが他の国と同じように送料無料に変えたところ
他の国と同様に売り上げは大きく伸びました。
配送料20円には関心を示さなかったフランス人も
配送料無料には飛びついたのでした。
人は「無料」の前ではしばしば不合理な行動を取ってしまうものです。
無料のたこ焼きやドーナツが2年間の携帯電話の契約(数十万円規模)の理由
としてふさわしいのどうか。
「無料」という文字を見つけたら、一歩立ち止まって深呼吸をしてみましょう。