昨年の今頃、熱心に新築の相談によく来られるお客さんがいました。

見学会などにも多く参加していただき、

プラン作成、お見積り作成もしました。

とても気に入っていただいたのですが、契約には至りませんでしたガーン

 

契約に至らなかった理由というのが

じつはお客さんの親類が地元の工務店に勤めており

どうしてもその工務店で住宅を建てなければならない、とのことでしたタラー

どうにか断ろうとしたのですが、断り切れなかったと・・・

 

本当にうちのつくる家を気に入って頂いていたので残念でしたが

まあよくある話なので、しょうがないかと納得しました!

 

 

それから数か月・・・

 

 

突然そのお客さんから連絡がありました。

「実は今新築工事中なのですが工務店の対応の悪さにうんざりして・・・

契約前に"できる"と言っていたことが工事が進むうちに"やっぱりできない"と

言っていることが二転三転して・・・」

 

その工務店のことは私もよく知っています。

そこが普段つくっている家はうちが作るような

デザインやテイストの家とは明らかに違います。

 

しかし、お客さんがうちの施工例などを工務店担当者に見せて

「このような感じにしたい!」という意思を伝えたのです。

担当者はそれを受け入れました。

 

これが問題なのです

 

例えば私の親類が"純和風の家を建てて欲しい"と私に依頼してきたら

間違いなく断ります。

得意分野ではないからです。うちよりも純和風建築が得意工務店は

たくさん知っています。おそらくそちらの工務店を紹介するでしょう。

その人の最優先事項は"純和風の家を建てること"

"私に依頼すること"ではないのです。

 

 

しかしその工務店は依頼を断らなかった。

結果的に工事が進むうちに次々とボロが出てきます。

できないことを、できると言ってしまったのですから。

 

依頼を断る勇気がなかったんですね。

 

 

そして今そのお客さんはうちに内装やインテリアなどの相談しにきています。

このままいくと内装工事はうちが行うことになりそうです。

 

 

「そもそもお客さんがそんな工務店に依頼したのが悪い」、

という意見もあるかもしれませんがそれは的外れです。

 

 

お客さんより情報強者でプロである工務店が依頼を断るべきなのです。

プロが"できる"と言えば素人はそれを信じるのは当然です。

 

 

そしてこの工務店はまた悪いうわさが流れ評判を落としていくのです。

 

 

目先の利益を追い求めるあまり、

信頼や評判という長期的に積み重ねてきたものを一瞬で崩すのです。