山中の一軒宿です。
明治時代から続く由緒を持ち、
多くの文人が訪れたそうです。
勝海舟、伊藤博文など大物の名が並びます。
《母さん僕のあの帽子、どうしたでしょうね?》の西条八十の詩から森村誠一が『人間の証明』を着想した地でもあるなんて!
暖簾をくぐると…
ひなびた脱衣場。
清潔で嫌な感じはしません。
女将さんであるおばあちゃんが、
私一人のためにストーブを付けに来てくれました。
ふんわり硫黄の香りに包まれます。
カルシウム硫酸塩泉。
1分間に300リットルの豊富な湧出で、
ザアザア音をたててかけ流される湯が、
洗い場に溢れる様に嬉しくなりました。
39℃のぬる湯に肩までつかり、
びっしりと肌につく気泡を見て歓声をあげました。
気泡好きな私。
撫でても撫でてもあっという間に肌を覆う泡の衣にご満悦。
汗だくになるまで温まり、
名残惜しく上がりました。
おばあちゃんに、お茶とお菓子、梅干しをいただきながら汗が引くのを待ちました。
おばあちゃん、ありがとう。
また来ます。
再び山道を下り車に戻りました。
ああ、こちらを知ったことは幸せでした。
素晴らしいお湯。
必ず再訪します。
2013年最初の温泉が、私の年間No.1になりそう

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