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気まぐれなテウィ夫人の思いつきで企画
された『新宿大舞踏祭』であったが、
数度のスケジュール変更もあり、これまで
応募してきたダンサーや、舞踏グループ
の中からキャンセルを申し出るものも
出ていた。
そこでその補充にと再度『新宿大舞踏祭』
への出場募集が掛けられることになった。

これまで募集してきたのはダンスのジャンル
は全く問われなかったのだが、ここに来て
ある一つのジャンルに限られた募集が
設けられることになった。
それが『韓流ダンスコンテスト』だった。
何のことはない、それはただ単に韓国の
アイドルグループのダンスをコピーし
それを競うという、それだけのことで
あったのだが。
それについては高橋たち、テウィ夫人側の
人間が発案したものではなく、『新宿大
舞踏祭』をバックアップすることになった
フジテレビ側の要請であった。
すでにここで彼らの狙いと方向性がこの
ことでもある程度、把握できそうなもの
だったが、夫人の気まぐれに引き摺られ
続けていた高橋にはこのフジテレビ側の
意図に気付くような余裕はまるでなかった
のである。

かくして再度『新宿大舞踏祭』での踊り手や
韓流アイドルコピーのグループなど募集
するホームページが制作され、その募集
が掛けられることになった。
それらはテウィ夫人のブログやフジテレビ
のHPなどにリンクが張られることに
なった。

そしてこの募集を偶然目にした男がいた。
それが三田村邦彦だった。
彼は唐突に、そして何の躊躇もなく
その応募ページに個人情報を入力し
始めた。
その項目に踊り手の人数を入力する
欄があったが、そこには適当に
『40』などという数字を入れた。
もちろん三田村に40人の阿波オドラー
を動員出来るような、心当たりはその時
何もなかったのではあるが・・・・・・・・。

そうして三田村はその『新宿大舞踏祭』
のホームページをプリントアウトしたもの
を携え、早くもその夜、このところ頻繁に
通い続けているカラオケボックスへと
出かけていったのである。