終末のフール(종말의 바보)
2024年Netflix 全12話
私たちは終末を待っています
地球と小惑星の衝突までD-200、目の前に迫った終末に修羅場になった世界と、それにもかかわらず最後まで一緒に今日を生きていく人々の話を描いたネットフリックスシリーズ
○ストーリー
小惑星が地球に向かって突進している。予定された終末を止める道がない中で、強靭な意志の元教師が昔の生徒たちを守るために苦労する。どんな代償でも払う覚悟で。
○キャスト
チンセギョン役 アンウンジン
かつて中学校の技術家庭教師だったが、小惑星事態勃発後、熊川(ウンチョン)市庁の児童青少年部でボランティアをしている人物。危険に陥った子供たちを守るために人知れず苦労する。
ハユンサン役 ユアイン
バイオテクノロジー研究所の研究員。小惑星事態勃発後、安全なアメリカから危険地域である大韓民国に帰ってきて、長年の恋人であるチンセギョンのそばを守る。
ユソンジェ役 チョンソンウ
小惑星事態が発表された後、消えた主任神父に代わって一日のうちに補佐神父になった人物。様々な噂に紛らわしい気持ちを掴んで信徒たちの面倒を見る。
カンイナ役 キムユネ
戦闘勤務支援大隊中隊長。補給輸送と治安維持のために、廃墟になった熊川市のあちこちを歩き回る。
○原作
伊坂幸太郎 終末のフール
○感想
なかなか興味深い作品でした。
だけど描き方が非常に抽象的というか。見る人を選ぶだろうなとも感じました。
ラストシーンも含めて、ハッキリとしたものを望む方にはおすすめできないというか…。
逆に文学的なもの(というのかな…)が好きな方ならハマるのではないかな?と思います。
私は原作小説は未読ですが、このドラマを見て読みたくなりました。
あと200日で世界が消滅してしまうとしたら?
自分ならどう生きるだろう。
どう過ごすだろう。
と改めて考えさせられる作品でした。
子供の頃よく明日地球がなくなるとしたら何食べたい?とか質問をした気がしますが。
なかなか歳を重ねるにつれ、普通の毎日が来ることが当たり前に感じるようになって。
だけどここ数年のコロナ禍や地震などにより普通の毎日がくることが当たり前ではなく、その普通の毎日が幸せなことなんだと感じるようになり。
こういう作品も更に増えたような感じがします。
コンクリート・ユートピアを観た時も感じたのですが、こういった危機的状況になった時こそ、人の本質が見えるような気がして。
自分にとって大切なものや、生き方など…。
人間最後は自分が1番大切って気持ちになってしまうのも、無理はないと私は思うのです。
この作品では韓国に小惑星が衝突するという設定なので、脱出して安全な所へ移動しようとする人間も多数出てくるのです。
特に大人たちは子供を守ろうとする人間がいる一方で、利用しようとする人間も出てくる。
これはどの国でも共通するような悪しきことだと感じたし、権力を利用したり、パニック状態に陥った人々を騙したり…と社会問題が多数描かれていました。これもまた世界共通のことなのかなとも感じました。
技術の発展により便利な世の中にはなったけど、結局人間は自然というものには逆らえないのだなぁと。
自然を前にすると人間は無力で。それを受け入れることしかできないのだと思います。
いつ何が起こってもおかしくない状況なんだ、ということを心に刻みながら生きたいなと改めて感じました。
つい日々が忙しくなると忘れてしまいがちなのですが…。時々ふと思うのです。どんな瞬間でも1秒前には人間戻れないんだなぁって。
長くなってしまいましたが、キャスト陣の演技も素晴らしかったです。
アンウンジンちゃんを始め、キムユネちゃん、私は初見だったチョンソンウさん、そしてユアインさん。
ユアインさん色々あったけど、この作品が公開されて本当に良かった。
やっぱり私好きなんですよ。彼の演技が。
子役ちゃんたちの演技も素晴らしくて。
チョンハユル(キムドヘ)、ユソミン(キムボミン)、パクジンソ(キムガンフン)
勿論キムヨンオクさんをはじめベテラン勢の演技も流石でした。
色合いの使い方も素敵だなと思いました。
様々なことを考えさせられる作品で、私は好きな作品でした。