ペルソナ-仮面の下の素顔-:ソルリ(페르소나: 설리)

2023年Netflixにて公開

2エピソードで構成されています

○4:クリーンアイランド

〈Story〉食肉処理場で暮らしていた女性が、クリーンアイランドに入国するために罪を告白することに。たが、その告白はやがて思わぬ方向へと転がりだす。

29分の短いショートムービーとなっています。

映像の撮り方、好きでした。

最後これははっきりとは描かれないけど、私の解釈だと不思議な作品だなと。

少し難解な作品かなと思います。

ソルリの演技はとても良かったです。

○ジンリに捧(ささ)ぐ

ソルリという芸名で知られるチェ・ジンリが、子供時代の思い出から自分のキャリアまでさまざまな内容を語った2019年のインタビュー。

ソルリ(설리/雪梨)の芸名は雪の中に咲く梨の花

ジンリ(진리/眞理)本名は真理

1994年3月29日生まれのソルリは2005年子役としてデビューしました。

2009年9月5日にアイドルグループf(x)のメンバーとしてデビューするとたちまち人気となり一気にスターダムに駆け上がります。

元々子役として女優活動をしていたソルリはアイドルと並行しながら女優としても活躍。

2012年、花ざかりの君たちへでは主演も務めています。(原題は美しい君に)

ソロ活動も多かったソルリですが、2014年熱愛報道などもあり2015年にはグループを脱退。女優に専念することとなります。

グループを脱退後、ソルリは自由な振る舞いから誹謗中傷を受けるようになり、本人もとても悩まされていたようでした。

2019年10月14日、25歳でソルリはこの世を去ることとなります。

このインタビューは2019年に撮影されたものです。

インタビュー中ソルリは困ったような表情をよく浮かべていたように思います。

そして凄く疲れている様にも見えました。

ソルリのインタビューの中でも特に印象的だったのが、芸能の仕事を始める際に言われたという言葉です。

"君たちは商品だ

だから常に高品質であるべきだ

世間の人のために最高の商品として存在する

それが君たちの仕事だ"

ソルリは周りが抱く理想に応えなきゃいけないし商品価値が下がらないかという恐怖があったと言っていました。

普段普通に生きるだけでも人間大変だなぁと感じるのに、まだ10代の子にこの言葉をかける。

芸能界ってやっぱり大変で特殊な世界だと大人になった今、改めて感じることが多いです。

ソルリは小さい頃から可愛いと言われ続け、あなたはそこにいるだけでいいと言われていたといいます。

20歳になり、初めて自分のしたいことを母親に伝えたといいます。

心療内科に行くことと、恋愛をすること。

幼い頃から芸能界で働いていたソルリは20歳の時にはもう心が辛くなっていたと思うと、それだけ大変な思いをしながらもアイドルとして女優として毎日頑張っていたのかと思うと胸が痛くなりました。

あと印象的だったのが、自分の見た夢の話を語る時のソルリはとても生き生きしていて、幸せそうで。

一方で未来(将来)のことを聞かれると悲しそうな表情を浮かべていたのが印象的でした。

私がソルリを好きになったのは2011年か、2012年頃。

K-POPにハマっていた私はNHKのK-POP特集の様な番組を見ていて、三つ編み姿でHotSummerという曲を踊っている姿が凄く可愛くて印象的で。

そこからネットで検索してソルリという存在を知り、ファンになりました。

いつから好きになったかきっかけを覚えてないことも多い中、これだけ鮮明に覚えているのが自分でも不思議で。

それだけ印象的だったのかなとも今となっては思います。

だけど実際にソルリのことを見ることはできないまま、ソルリはこの世を去ってしまいました。

私は何人か好きだった芸能人が亡くなるというのを経験していて。

その経験や近年のコロナウイルスのこともあり、ここ数年思うのはしたい事や会いたい人がいる時は後悔しない様にやるべきだと思う様になりました。

"推しは推せる時に推せ"

この言葉の通りだと思います。

人の心の中はその人にしか分からない。

キラキラとスポットライトを浴びて輝いている人も私から見たら綺麗でカッコよくて素敵だなとか羨ましいなって感じたりするけど、きっとその人にしか分からない悩みだったり痛みだったり。

何かを抱えながら生きているのではないかと最近はよく考えるようになりました。

生きるって何だろう、人間って何だろう、感情って何だろう…

きっと分からないまま、答えなんて出ないとは思うけど、私はつい考えながら毎日生きてしまうのです。

ただ一つ。ソルリ、チェジンリという人が生きていたこと、そして彼女のファンであったこと。私は忘れることはないと思います。