【2023.07.15(土)-17(月)】

 

 

今年の海の日の三連休は

南アルプスでテント泊縦走!

 

今回のパートナーは

みんな大好き健脚ロイさん。

 

ロイさんの提案で

三連休を使って仙塩尾根を縦走してみることに。

 

仙塩尾根とはその名の通り

仙丈ヶ岳と塩見岳を繋ぐ尾根のこと。

 

長大なコースであるが故、あまり歩く人はおらず

よって三連休といえど静かな縦走が楽しめる!

 

流石三百名山サミッターのロイさん、

山をよく知っていて渋いところを狙ってくる。



今回の縦走プランは

初日は鳥倉登山口から入って三伏峠小屋へ。

二日目は塩見岳を経由して両俣小屋へ。

三日目は仙丈ヶ岳を越えて北沢峠に下山。

という感じ。

総距離38km、累積登高3900m

 
 

先ずは土曜日、

朝6時に仙流荘でロイさんと合流。

 

ロイさんの車を仙流荘のPに残して

私の車で鳥倉登山口へ移動。

 

下山後は仙流荘からロイさんの車に乗って

私の車を回収するというプラン。

 

 

7時前に鳥倉の駐車場に着いたのだが

第一、第二駐車場ともほぼ満杯。

 

ギリギリ車を止めることができたが

あと数分遅かったらアウトだった。


今夏のアルプスは駐車場争奪戦が大変そう。

 

準備を済ませ7時半にスタート。

先ずは三伏峠を目指した。

 

 

 

この日は天気はイマイチだが

三伏峠まで上がるだけなので問題はない。

 

天気より心配なのはハイカーの多さ。

 

コロナが明けて

ハイカーが一斉に山に戻って来たって感じ。

 

三伏峠小屋でテントが張れるかどうか不安になる。

 

 

3時間半で三伏峠に着けば

まだ昼前だっていうのにテン場はほぼ満杯。

昼前でこの状態!

 

 

かろうじて隅の方にテントを張ることができたが

このテントの多さにはびっくり。

 

 

コロナは明けたが

小屋は依然人数制限かつ予約制のまま。

 

小屋の予約を取るのはかなり難しいらしく

休前日などは予約開始後数時間で一杯になるらしい。

 

ある情報筋の話によると、予約を取るのは

往年の西城秀樹のコンサートチケット並の競争率とのこと。

(秀樹って・・・

 

小屋の予約が取れなければテント泊するしかなく

必然的にテン場は激戦区になる。

 

う〜む、今夏のアルプス山行は

色々な面でハードルが高そうだ。

 

とりあえず

秀樹のチケット?を無事ゲットできた我々は

テン場の午後をのんびり過ごし19時前に就寝。

 

 

翌朝は2時過ぎに起床し

3時に山行スタート。

 

先ずは仙塩尾根の起点となる塩見岳を目指した。

 

二日目の天気は悪い方に予報が変わった。

夜が明けても辺りはガスで真っ白。

 

ここは南アだけど

ガスの山はアルプスだろうが里山だろうが皆同じ。

何も見えん。

 

 

塩見岳の姿を全く見ることなく歩き続け

気がつけば山頂に達していた。

ガスの中から突然山頂標識が現れた。

 

 

展望ゼロの山頂は、ここは本当に塩見岳なの?と

疑いたくなるほど残念感満々だったけど

今回の狙いは仙塩尾根縦走!と気持ちを切り替え

仙塩尾根縦走をスタートした。

 

 

展望が無いので写真も撮らずに

ガスの中を黙々と歩き進んだ。

 

唯一写真を撮ったのは所々に咲き広がる「花」

ではなく、

やっぱりロイさん!

 

ゴゼンタチバナ、チングルマ、イワウチワや

ヨツバシオガマなどの花が咲いていたが

そんな花よりロイさんの方が余程絵になる。

 

これな!

 

 

 

 

ビール片手に野球観戦してる

酔っぱのオッさん!

 

じゃ無いかんね。

 


何で帽子がそうなる? 

 

 

 

この日は仙塩尾根の中間地点にある両俣小屋で

テン泊する予定だったが

両俣小屋より手前にある熊の平小屋でテン泊することにプランを変更。

 

 

明日は快晴予報。

 

ならば、天気の悪い今日は歩くのを控え

明日たっぷり晴天の稜線歩きを楽しもうという考え。

熊の平小屋

 

 

この日は9時間歩き、お昼に熊の平小屋に到着。

 

テントを設営し

午後はのんびり、ビール片手にカラムーチョ!

昨日からずっとカラムーチョ食ってるし。

 

 

おやつを食べながら午後のテン場で

ロイさんのトークショーを楽しんだ。

カラムーチョ三袋目だって。 子供か!

 

 

そして三日目の朝、

この日も2時起床の3時スタート。

 

今日は仙丈を超えて北沢峠まで下る。

CTにして12時間半の長丁場だが

天気は良さそうなので楽しみだ。

 

1時間半ほど歩いて三峰岳(みぶだけ)山頂に到着。

 

ここで一休みしつつ

南アのモルゲンロートをいただく。

富士山と農鳥岳。 やっと晴れた!

 

 

この二日間、全く姿を見せなかった塩見岳も

やっと見ることができた

悪沢岳、塩見岳

 

 

素晴らしい南アのモルゲン!

だが、仙丈ヶ岳のあまりの遠さにちょいとビビる。

仙丈ヶ岳まで続く仙塩尾根。

 

 

ひと通りモルゲンを楽しみ

最後に山頂標識前で写真を撮って縦走再開。

三峰岳の標高は剱岳と同じ2999m。南アの山はみなデカいからその高さを感じない。

 

 

ロイさんから仙塩尾根をやろうと誘われた際

テント泊装備で長大な尾根を歩くことに対し

かなり不安を感じた。

ここから仙丈まで7時間50分、 10.5kmの表示。 長っ!

 

 

だが、

南アのロングコース縦走という誘い言葉に食指が動かされ

やってみることにしたのだ。

 

 

 

実際に歩いてみると、荷が重くて大変だったが

南アの深部を縦走してるワクワク感が気を奮い立たせてくれて

軽快に歩き進むことができた。

三峰岳から先は殆どハイカーに会わず、静かな山行を楽しめる。

 

 


歩き始めて6時間が経過。
これだけ歩いてもまだ行程の半分だと思うと
流石に萎えてくる。
 
重い荷もだんだん応えてきた。

 

 

今回の2泊3日のテント泊装備の重量は

水分込みで12kg。

 

夏のテント泊縦走としてはちょっと重すぎ。

 

 

久しぶりのテント泊縦走故

少しオーバースペック装備となってしまった。

 

 

今回他のテント泊ハイカーを見て驚いたのは

皆さんかなりコンパクトな装備であること。

塩見岳

 

 

私は40L、ロイさんは48Lのザックを担いでいるが

他のハイカー(特に若い方)は

もっと小さなザックで歩いている。

 

 

テント泊の快適さを多少犠牲にしてでも

荷の軽さを重視した装備で歩くスタイルが

今の若者ハイカーの主流らしい。

 

 

荷を軽量かつコンパクトにする方法について

ロイさんとあれこれ考えながら歩き進んだ。

 (カラムーチョ三袋はいらねーだろ、とか)



歩き続けること8時間で大仙丈ヶ岳に到着。

 大仙丈への登りはキツかった

 

 

予定より早めに到着出来てひと安心。

 

何しろ北沢峠にゴールした後は

バスで仙流荘まで戻らなくてはならないので

時間が気になっていたのだ。



大仙丈から仙丈ヶ岳山頂へ。仙塩尾根のゴールに向かう。


 

 

前回の谷川主脈、前々回の黒戸尾根の時のように

走って下山!というのだけは避けたかった。

仙丈ヶ岳山頂に達し、仙塩尾根縦走コンプリート!

 

 

兎にも角にも

無事、長い仙塩尾根を歩き切ることができた。

 

仙丈の頂に立ち

何とも言えないやり切った感、達成感を味わう。


だが、人気の百名山だけに山頂には沢山の人。


雲が広がって展望もなくなってきたこともあり

コンプリート写真だけ撮って即下山開始。

 

北沢峠に向かって一気に下っていった。

 久しぶりに歩いて下山

 

 

14時半に北沢峠に下り立ち

三日間の縦走を終えた。

 

 

南アでテント泊縦走するのは十数年振りだったが

北アとは違う魅力を改めて感じることができた。

 

また、周囲の山行スタイルの変化にも刺激を受けた。

 

特に

トランスジャパンばりのトレラン系ハイカーや

スピードハイク系のスタイリッシュなハイカーがかなり増えていた。

 


だけど、


我々オッサン’sだって


若者に負けず劣らず


スタイリッシュじゃね?

 


 

 間違いねぇ!




仙塩尾根、

南アルプスらしさを満喫できるいいルートだった。

 

今回の縦走を計画し誘ってくれた

スタイリッシュハイカーのロイさんに感謝。

 

 

次は、いずこの山へ・・・