14日はまめの病院だった。
術後の皮膚の戻りを診てもらうのと、MRIの結果を聞く。
私たちの診察予約が10時。
私たちの担当の教授は本当に診察が丁寧。だから当然待ち時間も長い。
あの丁寧さを知っているから待たされることも納得出来るので、嫌ではない。
待ち合いで、恒例のまめのご挨拶パレードが始まる。
形成外科のお隣は小児科なので、チビッ子達が沢山待っている。
風邪もらうと困るなぁー…という私の心配をよそに、まめは初めて会うお友達ひとりひとりにご挨拶をして歩く。
「チク、嫌だー!」と、ベソかきながら注射から逃げているお兄ちゃんにすかさず駆け寄って、顔を覗きこみニッコリ笑って肩をポンポンと叩くまめ。
「だいじょうぶ。」
言葉には出来ないけど、絶対にそう言ってる顔してる(笑)!!
2時間ちょっと待って呼ばれ、私達は久しぶりに大好きな先生にお会いできて嬉しくてニコニコ。
ヒーロー(先生)に会うといつも安心をくれるので、いつからか私は病院が大好きになっていた。
皮膚の戻りは順調。
あと数ヶ月経てば縫い縮めてリフトアップしている皮膚がもっと戻るのでまた切除手術が受けられ、アザは更に小さくなる。
次回は、この辺りを切除してこういう方向に縫って、ここがこのくらい無くなって…と、まだ決定ではないが切除出来るだろう部分の説明を受けると気持ちが前向きになる。
「縫合手術なんかすると皮膚が上がったまま戻らない」と言う他の先生もいたけどちゃんと戻っている。
まめのお顔、全然いびつじゃない。
お顔の印象は変わらないまま、アザの黒い部分だけが小さくなっている。
皮膚移植をするまでにどこまでアザを小さく出来るかの切除手術。
まめは今1歳2ヶ月で、生後9ヶ月の時に1回目の手術をした。(もっと早くここの病院に行っていたら、もっと早い月齢で手術が出来ていた。)
最初は1度だけしかこの切除手術を受けられないと思っていたが、皮膚の戻りを診ながら、なんと修学前くらいまでこの手術が出来るそう。
切除手術だけでかなり小さく出来るのでは?
1度の手術でどのくらい小さくなったかは以前ブログに写真を載せたが、手術前のまめの写真を見ると「こんなに大きかったっけ?!」とアザの大きさの違いに驚くほど。
皮膚移植ほどは一気に取れないし、ゆっくり皮膚の突っ張りを戻しながらだから時間はかかるけれど、黒い部分だけ切除し、子供の成長を利用して肌を伸ばして消していく方法。
赤ちゃんが母斑を持って産まれて、悩んでいるママが居たら、こうやって手術が出来るから大丈夫だよって知ってほしい。
全然大変な手術じゃないから、それも心配しなくて大丈夫だよっていうことも。
ご家族の心のケアもしてくださる先生に巡りあってほしい。
このブログを読んでくださりこの手術方法を知り、どこの病院なのかの問い合わせがよくあります。
今まで診てもらってきた病院での治療法では納得がいかないので、まめちゃんが手術された病院を教えてほしいとメッセージがきます。
まめの母斑は顔なので、顔に母斑を持って産まれてきた赤ちゃんのママからのメッセージが多いです。
実際に、このブログからの経緯で同じ先生の手術を受けられた方も数名おられます。
地方から東京まで来られ、赤ちゃんと二人三脚で手術、入院を乗り越えられたパワフルママもいらっしゃいます。
この1年間、鳥取という他府県へのアクセスも不便で、病院も少ない場所で生活してみて改めて田舎の医療のことを考えてみたけれど、ここでは出来ない手術があるという現実。
私達が手術をした病院は、他府県から手術を受けに来た赤ちゃんも多かった。
付き添い無しで、赤ちゃんだけの入院も可能なので、看護師さんだけではなく保育士さんも付き添われていたりした。
そういうことも可能なのです。
勿論、退院までずっと付き添われているママさんもいらっしゃいました。
2ヶ月間、週末になるとパパが片道何時間もかけてお見舞いにいらしていました。
誤解して欲しくないのですが、決して私はまめと同じ先生の手術を皆にも受けてほしいと言っているのではありません。
母斑治療は同じ先生に診てもらっても、患者さんのアザの場所、種類、その他色々によって治療法は違うことも多いから。
でも、アザの治療だけに限らず東京に住んでいる人間だけが最新で最高の治療を受けられるなんて不公平なことがあってはいけないと常々思っています。
「東京に住んでると、近くの病院でそんなにいい治療が受けられていいよね…。」
…って言われると、なんだか切なくなって…。
私は、鳥取に住んでいたとしても、今の病院で今の先生に手術をしてもらっています。
調べて調べて調べて、調べまくって、探して探して探して、今の先生に巡りあって手術をお願いしてる!
私の性格なら、絶対にそう。
あえて、言い切ります(笑)
何が言いたいのかというと…。
可能な限り、諦めないでほしい。
無理だろうなと思っていたことが、無理ではないかもしれないからです。
ご家庭の事情、かけられる費用、それぞれ環境は違います。
でも、東京の医療は思われているほど遠くないと、まず思ってみてください。
可能性をもうひとつ増やしてみてください。
私が、まめに対して絶対に思いたくないことは、「あの時もっとあの様にしていれば…。」という過去への後悔。
1度、その後悔をしたから。
だから、病院を決める時も、治療法を決める時も、その時の私がしてやれるベストな方法を選択してきたつもりです。
今でも、もっともっといい治療方法はないかなと思っています。
逆に、東京では出来ないけど、他府県で出来るいい治療があれば先生にお話聞きに行きたい。
本当に、
治療は、病人全員に平等であって欲しい。
外来の帰りはいつも、そう思います。
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