「まめ！」
と、取り返そうとすると、私に背中を向けて抱え込んで飲む。
取り上げようとすると、私の顔をバシバシ叩く。
「…いってぇー…。まめ!!」
カーン！
はーい、ゴングが鳴りましたー。
まめがやけを起こしてバシバシ叩くと、大人でも「!!」と、一瞬「イラッ」というか、時には「オラ！」(悟空的なオラではなく、チンピラ的な方のオラ。)と思うくらいのクリーンヒットの一撃をお見舞いされる時がある。
そんな時は、私も同じくらいの(子供仕様の弱めな)ダメージをまめに与える。
自分が人に与えた痛みを自覚させるために。
今日も、野菜ジュースを取り上げようとする私の顔を２回バシバシ叩いたので、私もまめの顔を２回パシパシっと叩いた。
まめは、叩かれた瞬間は驚いた顔でフリーズするのだが、すぐ「…びぇぇー」と泣く。でも必ず一声で泣き止みふて腐れる。
「まめ、ママお顔超痛かったんだけど！謝って！Sorryしなさい！」
と言うと、私の顔の叩いたところをナデナデする。
まめがちゃんとSorryが出来ると、「ママもSorry。」と、まめの顔をナデナデして謝り、いつもはこれで仲直りなのだが、今回ヤツは私の野菜ジュースを奪ったままだ！
「It's mine!!」
と、野菜ジュースを取り返そうとする私。
必死で握っているまめ。
まめの握力で中身が噴射する野菜ジュース。
オレンジ色の液体で汚れるソファー。
私達２人が汚した跡を無言で拭いているバァバ。
力付くで奪い返し、「オーホホホ、ママに勝てると思うんじゃないわよ！」と、目の前に仁王立ちして(勿論手は腰に。)野菜ジュースを飲み干してやったわ。
ブーたれてるまめにストローを洗って野菜ジュースを渡すと、チュウと吸ったものの空だと解り、ストローを抜いたり挿したりガジガジ噛んだりして一通り遊び、ポイとゴミ箱に捨てていた。
ぶっちゃけ、そんなに野菜ジュースが飲みたかった訳じゃないけど、私はあえてムキになる。
ケーキを半分こする時が来ても、大きい方の取り合いをあえてする。
私がその役をしないと、まめが世間に出た時に一人っ子だからという言い訳も甘えも通用しないから。
「大きい方ママが食べてもいいよ。」とまめが言える日が来るまで。
親子喧嘩の様子をスタンプで表現してみました(笑)
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