手術終了直後。 | ありがとう。大好き。~巨大色素性母斑と生きる~

ありがとう。大好き。~巨大色素性母斑と生きる~

私だけじゃない。あなただけじゃない。
みんなが笑顔でいられるために。前を向けるように。
情報を少しでも提供できたら。
みんなの共通点は「命」です。
さぁ、笑おう!

まめの手術中は病室か病棟の中にいるように言われたので、私は病室にいたり、まめパパ、ジィジ&バァバがいる病棟の待合室にいたり、プレイルームでママ達とお話したり、やっぱりちょっと落ち着かずうろうろして時間を過ごした。


「早くまめを抱っこしたーい。」


ずっとそう言いながら。



でも、手術中ずっと祈っている自分の姿を想像していたので、普通に笑って世間話や手術の話をしていられてることに自分自身が一番驚く。


数時間後、私とまめパパが看護師さんに呼ばれ、さっきの宇宙船乗り場へまめを迎えに行く。

まめに会う前に、手術を終えたばかりの教授から説明を受けられるので、それ用のお部屋で先生を待つ。


ドラマでよく見るような刑務所の面会室みたいな部屋。

点々と穴の空いたアクリル板はいないもののしっかり仕切られていて、あちら側とこちら側がある部屋。

手術の結果を聞くためだけの部屋なのだが、わざわざこのつくりにしてある理由はなんだ???

手術が成功しなかった場合に逆上した親族が先生に襲いかからないように?

…とか、考えているとオペ着の教授が入って来られた。


「手術は予定通り終了しました。」


ほっと、胸を撫で下ろすとは、このようなことか。
先生の言葉を聞いたら、本当に、私の心が優しく撫でられた感じがした。



どういう手術の内容だったか、今回どれくらい切除できたかを詳しく教えてくださり、こちらはとにかく無事に終えていただいたことに「有難うございます」を繰り返し言った。


「じゃあ、行きましょうか。」


いよいよ、まめに会える。

早く!早く!
まめに会わせて!


今、麻酔が覚めはじめている頃だそうだ。

まめは、泣いてるだろうか。
暴れてるだろうか。

それとも寝てるかな。


「私、まめは暴れるタイプだと思う。」

パパに、まめが暴れるに3000点!的なクイズダービー式に予想して言ってみたが、強張った表情でスルーされる(笑)

けっ、チキンが。
(人のこと言えないけど。)


まめの麻酔が覚めて手術室から出て来たら、私が回復室に迎えに行くと言われているので、パパがそんなにガチガチにならなくても…と思うが、なんとなくパパのこともそれなりに思いやってみる。





…いやいや、私をもっと思いやってよ。






二人で待っていると赤ちゃんの声が聞こえてくる。


「まめ!!」


「あの声はまめじゃないよー。」

は?
パパ何言ってんの?
まめですから。

減点1だろ。




ガラガラとあの檻のようなベッドに乗って
、泣くと言うよりも麻酔が覚めて覚醒するうなり声のような声とともに一生懸命起き上がろうとするまめの後ろ姿が見えた。



「お母さん、こちらに。」

私はドキドキというよりも、あぁやっとまめを抱っこしてやれるという気持ちでまめの元へ。

泣き疲れたような、まだ麻酔が覚めきってないような、寝ているだけのような、まめを抱っこする。

傷口は丁寧にガーゼとテーピングがしてある。

顔が当たらないように抱っこして椅子に座り、酸素マスクから出る酸素をなるべく吸わせてやるように私が持つ。




頑張ったねー、宇宙旅行(笑)

目が覚めても、いつものようにママが隣にいるよ。


抱っこしながら、いつものお昼寝と同じようにまめの耳元でずっとずっと歌をうたい続けた。



隣にはいくつかわからないが手術を終えた少女がベッドで戻ってきた。
大声で泣きながら暴れ気味。

このくらいの歳になると、こんな風なのかな…。



麻酔科の外国帰り先生が声をかけてくださった。

「まめちゃんは、まだ何も解ってないからねー。何度かやっていくにつれ、麻酔するときに口に当てるマスク見ても泣くようになるよ。」


いえ。先生。

まめにとって、ここはリアルスペースマウンテンですから大丈夫です(笑)




だから、私はまめの手術が一段落つくまでは演じ続けるのです。


まめの中で、楽しい記憶まではいかないにしろ、手術がトラウマのように恐怖にならない為に。



さ、あそこから心配そうに顔を覗かせてるパパのところに行って、ジィジとバァバの待ってる病棟に戻ろう。


お友達も、プレイルームでまめを待ってるよ。



じゃあ、今度こそスターウォーズのテーマ曲にのせて!




























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